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「地獄の道」くぐり抜けて…朴英碩氏、韓国人初のエベレスト西稜頂上目指す

「地獄の道」くぐり抜けて…朴英碩氏、韓国人初のエベレスト西稜頂上目指す

Posted May. 09, 2009 08:14,   

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「仲間の肩に乗ってでも必ず頂上に立つ」

頂上到達を控えた登山家・朴英碩(パク・ヨンソク、46=ゴールドウィーンコリア理事)探検隊長は悲壮感に包まれていた。朴隊長が率いるエベレスト南西壁遠征隊は、先月29日、南西壁にコリアンルーツを作るのに成功した。高さが2000メートルに迫る垂直壁の南西壁に新しい道を作り、エベレストの西稜に韓国人としては初めて立ったわけだ。

もう南西壁の新ルーツに従がい頂上に到達することだけが残った。朴隊長の感慨は人並み以上だった。「1991年、エベレスト南西壁を初めて見た時、いつかは必ずここに従がって頂上に立ちたいと思いました。05年、山岳グランドスラム(ヒマラヤ14座、7大陸最高峰、3極点)を成し遂げましたが、南西壁は私の永遠は宿題でした」。

ヒマラヤに登るたびに、自尊心が傷つけられたという。

「これまで人が作っておいたルーツを通してのみ頂上に上がったんです。14座の完登とグランドスラムの達成という目標があったため、頂上に早く到達することのみに汲々としていましたね」。

朴隊長は、エベレスト南西壁とは悪縁が多い。1991年と1993年には隊員として、07年と昨年は探検隊長として挑戦したが苦杯を喫した。この過程で、1993年はナム・ウォンウ、アン・ジンソプ隊員を、07年にはオ・ヒジュン、イ・ヒョンジョ隊員を失った。朴隊長も先月25日、7600メートル地点でルーツ作業を行う途中、左のふくらはぎが破裂する負傷を負った。しかし、半ばギブスをして頂上攻撃日だけを待った。

「ふくらはぎが裂けても登るつもりです。07年から毎年来ています。もう南西壁とは愛と憎しみが絡み合った恋人になったようです(笑)。けじめを付ける時期だと思います」

遠征隊は6日、ベースキャンプ(5364メートル)を出発してキャンプ2(6500メートル)に到着した。7日は休んだ後、8日、朴隊長を含め4人の隊員とシェルパ1人がキャンプ3(7350メートル)とキャンプ4(7800メートル)へ移動した。9日、キャンプ5(8400メートル)に登った後、翌日の10日未明(現地時間)、待ちに待った頂上への攻撃に乗り出す。

攻撃が円滑な場合、10日午前10時ごろは頂上の地を踏むことができそうだ。遠征隊は南西壁に道を作ったが、頂上に到達するには西稜を通過しなければならない。

しかし、この西稜が手ごわい。これまで西稜を通じて頂上に到達したのは、1979年のユーゴスラビアと1982年のソ連チームだけだ。彼らはエベレストで一番厳しいと言われる西稜を征服する感激を味わったが、隊員の多数がしもやけになって、手足を切る痛みを経験した。その「地獄の道」に韓国の遠征隊が数十年ぶりに挑戦するわけだ。

「西稜は未知のルーツです。キャンプ5から出発して頂上まで5時間で到着するかも知れないし、12時間以上遅延されることもありえるでしょう。どんな状況に陥ろうとも、決して退きません」

朴隊長は元気にベースキャンプを出発した。残った人々のイライラはもう始まった。



hic@donga.com