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[社説]ウォン高にも打ち勝つ輸出、外国人を引き込む内需

[社説]ウォン高にも打ち勝つ輸出、外国人を引き込む内需

Posted April. 17, 2009 08:10,   

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金融や不動産市場が最近、回復の兆しを見せ、一部では経済が予想より早めに回復するだろうという「早期回復説」まで出ている。昨年10月、900ポイント台まで脅かされた綜合株価指数(コスピ)は、1336ポイントまで上昇した。1ドル=1600ウォンに迫っていたウォン安ドル高は、1ドル=1332ウォン台へと下落(ウォン高ドル安)した。冷え込んでいた不動産市場も、やや活気が感じられる。流動性相場の性格が強いが、株価の景気先行指標的な性格や、「資産効果」などの心理的側面まで考慮すれば、価値を低評価ばかりするわけにもいかない。貿易収支が2月と3月の2ヵ月間連続し、大幅な黒字を出したことも、前向きなシグナルだ。

しかし、我が経済を取り巻く国内外の不安要因は依然多い。実質所得は減り、雇用不安は増し、内需は依然真冬である。資金市場を見ても、企業の信用危険が高く、延滞率が高騰し、「金脈硬化」が続いている。米国や東欧などの海外発の危機が、再燃される危険性も依然少なくない。李明博(イ・ミョンバク)大統領は昨日、貿易投資進行会議で、「我が経済は肯定的な側面もあるが、実はまだ長いトンネルの半分のところに来ているのではないか、という気がする」と語ったのも、景気回復には時間がかかることを考慮しての発言である。

世界貿易機関(WTO)によると、今年の世界交易量は昨年より9%減少すると見込んでいる。韓国は、国内総生産(GDP)で占める輸出の割合が、70%に上る典型的な輸出依存型国家である。我々の輸出減少率が、日本やシンガポールなどのほかのアジア諸国に比べ、相対的に低いのは、ウォン安ドル高に負うところが大きかった。今後、さらにウォン高ドル安が進み、価格競争力が下がっても耐えることのできるよう、企業や政府は予め備えておく必要がある。

各企業は、先進国より相対的に、世界的な危機の影響がより少ない中東や中南米、アフリカなどの「隙間市場」を開拓し、輸出国の多角化を図らなければならない。不況の中でも研究開発(R&D)への投資を通し、品質や技術競争力を高め、事業構造をより競争力を持つように再編してこそ、ウォン高ドル安の時代でも、競争力を維持することができる。現在、我が国の主力輸出品目は全て、数十年前に投資が始まったものばかりである。政府は輸出企業に対する制度的な支援と共に、企業と手を取り合い、新たな輸出有望産業の発掘努力へ拍車をかけるべき時期に来ている。

輸出競争力を維持し、高める努力と共に、内需を拡大する政策が急がれる。冷え切った内需を支えるための補正予算の国会での審議や実施を急ぎ、従来の内需市場を浮揚する一方、新規需要の創出も図らなければならない。特に教育や医療、旅行、流通、コンサルティングなどのサービス産業は、付加価値創出効果の高い分野である。従来の姑息な発想から脱し、果敢な規制緩和や競争促進政策を導入すれば、韓国人はもとより、海外からも人や金を引き込むことができるだろう。