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[オピニオン]祭祀主宰権

Posted November. 22, 2008 03:00,   

兄弟や親戚間の先祖への祭祀ほど、問題が多いものはない。祭祀を行なうことは長男の運命だとしても、祭祀の方式や祭床の準備ほど、意見が分かれることはない。兄弟間に紛争が生じ、顔を永遠に合わせないケースもある。「祭祀主宰権」は「権利」であり「くびき」だ。長男は、結婚相手として人気がないのは相も変らぬ状態だ。「代々の宗孫」ということも自慢にはならない。親と先祖をともに仕えなければならないケースは最悪とでも言おうか。

◆ところで、異母兄弟の間で、父親の祭祀をめぐって法廷争い(有体引渡訴訟)になり、最高裁判所で勝敗を分けた。最高裁判所は、最高裁判事全員が裁判に参加する全員合議体を構成して激論した。その結果、「相続人たちの協議を最優先にし、合意に至らない場合、嫡庶を問わず長男が、長男がいなければ長孫者が、息子がいなければ長女が担わなければならない」と判決を下した。訴訟では、本妻の実子の長男が勝った。しかし、この結論に最高裁判事13人のうち6人は反対した。

◆既存の最高裁判所の判決(判例)は、「特別な事情がない限り、通常宗孫が祭祀の主宰者になる」ということだった。今回の判決は、判例を変えた。最高裁判所では、珍しく公開弁論まで開き、学者の意見を聞いたりもしたが、社会イメージの変化を十分に反映できなかったという批判も出ている。にもかかわらず、嫡庶と男女の平等原則を祭祀の領域にまで広げたという意義もある。現行の民法には、「祭祀に必要な土地と族譜、祭具の所有権は、祭祀を主宰する者が継承する」となっているだけで、祭祀主宰者に関する規定がない。今回の訴訟はこのために生じた争いだ。

◆反対意見を出した最高裁判事たちは、「既存の判例と事実上違いがない」と指摘した。一部の判事は、合意に至らない場合、相続人の多数決で祭祀主宰者を選ぶ方法を提示した。民主主義の原則を取り入れようという意味だろう。もしそうなれば、祭祀に苦しんできた多くの長男と長男の妻は、両手をあげて歓迎するかもしれない。肯定的な面もあるが、一家親族をつないできた伝統的な家系と家風、美風良俗を失うことにならないだろうか。

陸貞洙(ユク・ジョンス)論説委員 sooya@donga.com