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[社説]グローバルな「金融ハリケーン」、政府と市場は一丸となって対応すべきだ

[社説]グローバルな「金融ハリケーン」、政府と市場は一丸となって対応すべきだ

Posted September. 17, 2008 07:52,   

米サブプライムローン(低所得者向けの住宅ローン)の焦げ付き問題が引き金となったウォール街に端を発する「大型ハリケーン」の爆発力は、世界市場を揺るがすほどの威力だ。米国の第4位の投資銀行(IB)リーマン・ブラザーズが破産法適用の申請を行い、米最大手証券会社のメリルリンチが不良債権問題に耐え切れず、バンク・オブ・アメリカ(BoA)に売却されると、世界の金融市場が恐慌(パニック)状態に陥っている。株価暴落のハリケーンはヨーロッパや米国を経て昨日、アジア証券市場を襲った。

韓国も総合株価指数(コスピ)が90.19ポイントも下がり、「ブラック・チューズデー」の悪夢に覆われた。ドルに対するウォン相場は10年来のウォン安ドル高水準である1=ドル50.90ウォンもウォン安ドル高が進み、金融市場の混乱に輪をかけた。この数ヵ月間、我々を苦しめてきた「9月危機説」からようやく抜け出したのかと思ったら、それより一回りも大きいメガトン級の台風が韓国市場や経済を襲ったのだ。

昨年、上半期から国際金融市場を絶え間なく苦しませてきたサブプライムの悪夢は、楽観論者らの期待とは裏腹に、今後とも相当長い期間、市場の混乱要因として働く可能性が高まっている。「短期間での高収益」の夢を実現し、金融の寵児として脚光を浴びてきた米国型IBモデルは、外部からの衝撃には弱いという弱点を自ら露にした。住宅価格が安定するまでは金融圏全体の損失がどの程度であり、どれだけの金融機関がさらに倒産するか、誰にも分からない。

米金融市場の不安は、危険ウイルスを他国の金融に伝播させるだけでは済まされないだろう。サブプライムの焦げ付き問題は米国の実体経済を萎縮させ、世界的な不況の手がかりを提供する悪性のシナリオが現実化する兆しを見せている。

韓国の各金融会社が今回の事態でこうむった直接的な損失は、資産規模に照らしてみればさほど大きなものではない。リーマン・ブラザーズに投資して7億2000万ドルの損失をこうむったものの、国内金融会社の資産の健全性を考慮すれば、耐えられるレベルだ。しかし、韓国の金融指標はパニックの原因を提供した米国や主要先進国より、さらに動揺する様子を呈している。市場の参加者らが外部の悪材料に過度なほど敏感に反応し、自ら被害を実際以上に膨らませる側面がある。

米政府は、「個別会社への救済金融は国民の税金でモラル・ハザードを助長する」という原則に則って、リーマン・ブラザーズの懇願にも関わらず、最後まで資金援助を拒んだ。逆に考えれば、米国の金融体制はリーマン・ブラザーズやメリルリンチの衝撃を吸収できるだけの体力を備えていることになる。主要国政府も危機拡散を食い止めるためのすべての政策手段を打ち出しながら、国際的な協力体制の構築に力を注いでいる。中国は基準金利や公定歩合を急遽、引き下げ、日本は昨日、計1兆5000億円の資金を短期金融市場に供給した。

政府の当局者らは短期的には投資心理が萎縮されることもありうるが、中長期的には市場の不確実性が縮小され、信用不良問題の解決に役立つものと見ている。いかなる国であれ、グローバル金融の衝撃から自由ではいられないが、過度な偏り現象は被害を拡大させるのみだ。ただ、緊張を緩めることは更なる災害をもたらしかねないことにも気をつけるべきだ。外貨保有高は減っているのに、韓国が外国に貸し出した資金(対外債権)から外国に返済しなければならない資金(対外債務)を差し引いた純対外債権は6月末現在27億ドルで、純債務国への転落が目前に迫っている現状に不安を覚えずにはいられない。

産業銀行がリーマン・ブラザーズの買収を推進したものの、政府内から慎重論が持ち上がり、契約を諦めたのは幸いなことだ。ただし、買収の放棄決定が十分な情報や緻密な分析に基づいてなされたものかは振り返ってみる必要があるだろう。

企画財政部や金融委員会、韓国銀行、大統領経済首席室などの当局者らは、今回の事態の原因や影響などについて議論し、せわしく動いている。今回の事態は規制を見直す程度ではなく、国際金融秩序の枠組みを新たに組み直すよう求めている。このような時であるほど、国際金融市場の突発的な要因をめぐるモニタリングを強化し、外貨流動性を滞りなく供給する一方、関連省庁同士の緊密な協力や対応態勢を構築し、市場の信頼を取り戻すべきだ。

姜萬洙(カン・マンス)企画財政部長官や全光宇(チョン・グァンウ)金融委委員長、朴炳元(バク・ビョンウォン)大統領経済首席は、果たして今回の金融危機の本質をきちんと認識しているのだろうか。危機的な状況に見舞われても、政策決定者らが適時に正しい決定を下して機敏に対応すれば、市場崩壊は食い止めることができる。