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進歩陣営、「米国産牛肉集会」で反政府闘争結集狙う

進歩陣営、「米国産牛肉集会」で反政府闘争結集狙う

Posted May. 05, 2008 08:15,   

昨年の大統領選挙以来、低迷していた進歩陣営が、米国産牛肉輸入再開を機に急速に結集している。

進歩派市民団体は2日と3日、ソウル清渓(チョンゲ)広場など全国で開かれた「米国産牛肉輸入反対」ろうそく集会を主導し、オンラインとオフラインで輸入反対世論を拡散させている。進歩陣営では内心、今回の事態が、02年に米軍装甲車事故で死亡したシン・ヒョウスン、シム・ミソンさんの追悼集会のように広がることを期待している。

一部の北朝鮮寄りの左派団体では、反米・反政府闘争に拡大する兆しも見せている。

▲進歩連帯、「ろうそく集会の組織を」と指針〓韓国進歩連帯は4日、「狂牛病闘争指針」をホームページの告知事項に掲載した。「より多くの人々が怒りを表現できるように立ち上がろう」、「可能な全国すべての広域市・郡で、ろうそく集会を組織しよう」という内容だった。

また進歩連帯は、「地域別に非常時局会議を組織し、統一した国民行動指針を伝えていく」とした。進歩連帯は6日午後、ソウルで非常時局会議を開いて本格的な闘争を宣布し、今後毎日午後7時に、ソウル清渓広場でろうそく集会を開催する予定だ。

進歩連帯には、全国農民会総連盟、民主労働党、韓国大学総学生会連合(韓総連)、民族問題研究所、全国統一汎民族連合韓国本部など37団体が参加している。

3日午後5時、ソウル鍾路区(チョンノグ)の普信閣(ポシンガク)で開かれた「狂牛病輸入無效、市民文化祭」を主催した団体は、参加連帯などが主導する「韓米自由貿易協定(FTA)阻止汎国民運動本部」傘下の「狂牛病国民監視団」だ。

本部のホームページでは、宣伝に使用する資料として、狂牛病の危険性を伝えたテレビ番組を流し、狂牛病にかかった牛と患者の姿を映した刺激的な動画や歌などを掲載して、別のホームページにも広がるようにしている。

また、「汎国民ろうそく文化祭」の参加を促すメールを10人にリレー形式で送り、ブログ、掲示板などへのイベント情報の書き込みなど、オンライン活動も積極的に促している。

民主労働党も、「農村議員」で有名な姜基甲(カン・ギガプ)議員を先頭に、ろうそく集会に積極的に参加して、世論を主導している。

▲一部で反米・反政府デモに拡大させる動きも〓北朝鮮寄りの一部の左派団体では、牛肉問題を韓米FTA阻止はもとより、反米・反政府闘争に拡大させようとする動きもある。

南北共同宣言実践連帯、6・15共同宣言実践青年学生連帯(青学連帯)、韓総連の3団体は共同で、2日から李明博(イ・ミョンバク)糾弾汎国民署名運動を始めた。

署名内容には、「狂牛病牛肉交渉無效、韓米FTA批准反対」だけでなく、「米軍駐留費引き上げ反対、21世紀韓米隷属同盟廃棄」、「非核開放3000廃棄、6・15宣言、10・4宣言国会批准」、「物価高騰、経済破綻、庶民経済に関心のない金持ち政府を糾弾」など、反米・反政府に拡大させる意図を明確にしている。

これら3団体は、ろうそく集会を主催し、集会の名称を「李明博の狂った外交を阻止するためのろうそく文化祭」として、「韓米牛肉交渉無效」、「韓米FTA批准反対」、「非核・開放・3000の廃棄」、「10・4宣言批准要求」などを呼びかけた。

青学連帯はホームページに、「自主のろうそく、反李明博のろうそくを掲げよう」というタイトルで、「民衆が爆発しているのは、狂牛病問題だけでない。米国の要求に頭を下げ、国民の生命を米国に捧げる李明博は、親米事大売国奴だ」と煽動した。

▲「Again2002?」〓このため、02年の「ヒョスン・ミソンさん追悼ろうそく集会」が再現されるのではないかと懸念する声も出ている。

02年6月13日、京畿道揚州市(キョンギド・ヤンジュシ)で、女子中学生2人が米軍の装甲車にひかれて死亡する事件が発生したが、当時、国民の関心を大きく引くことはなかった。

しかし、同年11月20日に米法廷の陪審員によって無罪判決が下されたことを機に、国内世論がざわめき始めた。一部の社会団体が、韓米地位協定(SOFA)の改定を主張し、進歩陣営が大挙加勢して、反米デモに急速に広がった。

進歩陣営は、同事件を「米軍による韓国女子中学生殺人事件」と位置づけ、汎国民対策委員会を構成して、選挙期間中ろうそく集会を主導し、大統領選挙を「反米対親米」の構図を作ろうとした。ろうそく集会は、02年の大統領選挙を進歩と保守陣営間の理念対決に追いやる主要争点となった。

ある専門家は、「進歩陣営団体の煽動は、事態に対して解決策を見出すよりも、国民の感情を煽り、国内の理念葛藤だけを触発させるという憂慮がある。国益という共通分母の下、冷静に対策を議論する姿勢が必要だ」と話した。



ditto@donga.com