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金泰孝教授「北の核解決意外に韓米が共有する利益あるか」

金泰孝教授「北の核解決意外に韓米が共有する利益あるか」

Posted March. 28, 2007 07:34,   

今回の国際コンファレンス参加者らは、午前のセクションで北朝鮮の核問題について集中的に話し合ったのに続き、午後は韓米関係および韓半島問題の全般をテーマに多岐にわたって意見を交わした。

「韓米同盟——同盟関係の緊張」について話し合った第2セッションは、金達中(キム・ダルジュン) 延世(ヨンセ)大学教授の司会で進められた。05年末まで米ホワイトハウス国家安保会議(NSC)先任補佐官を務めたマイケル・グリーンCSIS顧問は、テーマ発表で、「韓米同盟は近年に入って、深刻な危機に陥っているように見えるが、『見た目より悪くない』と評価したい」とし、「日米間では話し合いもできない韓米自由貿易協定(FTA)交渉が大詰めの段階に来ている」という点を強調した。

グリーン顧問は「韓米間の戦略(ドクトリン)の違いが亀裂を招き、世界観の違いも問題を膨らませてきた」とし、「米国が人権を強調すると、韓国は北朝鮮の政権交替を恐れ、韓国が南北の和解を語ると、米国は不良政権の抱きこみ政策と誤解した」と説明した。

同氏は韓米の国内政治が左右に分かれて論争を引き起こしたことも問題の解決を遅らせたと指摘した。米国の民主党はブッシュ政権に「対北朝鮮交渉をきちんとしろ」と働きかけを強め、韓国の進歩陣営は「保守層が北朝鮮の脅威を誇張して、基本的な自由の伸長を抑圧している」と責め立てたというものだ。

グリーン顧問は、「多数の群衆の声に振り回されるよりも、両国の指導者が両国同盟のビジョンを確立して、具体的な軍事目標を決めることに取り組むべきだ。特に、両国の指導者は国内で同盟の相手国について話す時、表現や原則の適用にきめ細かな注意を払わなければならない」と指摘した。

続いてテーマ発表に出た金泰孝(キム・テヒョ)成均館(ソンギュングァン)大学教授は、「韓米が直面している北朝鮮の核解決のほかに、どのような具体的な利益を共有しているのかあいまいだ」とし、「両国は北朝鮮に核の放棄がもたらす政治的・経済的な恩恵を明確に示さなければならないが、相互主義という大きな原則を損ねてはならない」と強調した。

討論に参加したドン・オーバードーファー教授は、「表面的には韓米両国はさらに近くなっているようだが、表面の下では両国がどのような状況なのかみんなよく知っている」と述べた。

朴庸玉(パク・ヨンオク)元国防部次官は、「昨年、韓米首脳会談で合意した戦時作戦統制権の転換と韓米連合司令部の解体によって、韓国社会は混乱に陥っている。連合司令部の解体後も非常事態発生時、韓米間の安保協力に支障が生じないか疑問であり、北朝鮮は連合司令部がなくなれば、国連司令部もなくそうと主張するに決まっているが、これにどうやって対応するかも疑問だ」と指摘した。

朴次官はまた、「北朝鮮の核実験以後、韓国は核国家である北朝鮮に単独で抑止力を行使できなくなった」とし、「韓国が核武装しない限り、自主国防、軍事主権の確保といったこれまでの主張が力を失い、米国の核の傘のような防衛公約に依存せざるを得ない状況になった」と述べた。



srkim@donga.com sechepa@donga.com