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[オピニオン]実名批判

Posted November. 28, 2006 03:22,   

韓国の知識人社会で、左派はずっと右派を批判攻撃する立場に立ってきた。統一、平和、自主など、左派が投じるメッセージは、単純明快だった。産業化、貧困解決、実利などの右派の成果は、その前では矮小に見えた。右派を無力化させる最大の武器は、道徳性だった。右派の道徳的欠陥が露出したなか、左派が「自分のパイ」は隠して指す不公正なゲームだったが、道徳性さえ追求すれば通じた。今は攻守が変わった。権力を取った左派の「実力」が明らかになり、右派の反撃が激しい。

◆左派陣営の代表格である白楽晴(ペク・ナクチョン)ソウル大学名誉教授は今年初め、彼が創刊した季刊誌『創作と批評』の40周年を迎え、「創作と批評がしっかりした物質的基盤と人材を確保しているにもかかわらず、昔のような活力がない」と吐露した。左派の無力感が込められた言葉だ。左派はすでに、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権後を準備している。白教授は4月に、同じ左派でありながら各論の見解が異なる崔章集(チェ・ジャンジプ)高麗(コリョ)大学教授を実名で批判した。左派内部の論争を誘導し、左派から遠ざかりつつある大衆的関心を取り戻そうという意図がうかがえる。

◆白楽晴発の実名批判は、右派陣営に向けても続いている。最近、白教授は、安秉直(アン・ビョンジク)ニューライト財団理事長、朴世逸(パク・セイル)ソウル大学教授、李仁浩(イ・インホ)明知(ミョンジ)大学教授を批判した。すると安理事長が応戦に出た。白教授が説く「分断体制論」を正面から反ばくしたのだ。平素、「思想戦を思えば血が騒ぐ」と言っていた安理事長ゆえ、今後、熾烈な攻防が予想される。彼が発行する季刊誌『時代精神』は、来年の春号に崔章集教授を実名批判する予定だ。

◆彼らの本音は、互いに異なる。左派陣営は反転の契機を探し、右派の方では、この機に左派の虚構を暴こうと意気込んでいる。左派のベールがはぎ取られ、戦勢はひとまず右派の側に傾いている。左派「大物」の李泳禧(リ・ヨンヒ)、姜萬吉(カン・マンギル)氏らも、自由ではない。影響力が大きいだけに、厳格な検証対象に上らざるをえない。実名批判は、その時間を早めるだろう。

洪賛植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com