●流通部門で羽ばたく愛敬グループ
愛敬(エギョン)は1993年9月、ソウル九老(クロ)店を開場し、流通市場に進出した。しかし、10年後の03年には京幾道水原(キョンギド・スウォン)店を追加でオープンするにとどまるほど、投資に消極的だった。
昨年の売り上げも免税店部門をすべて合わせても6000億ウォン水準に止まった。
ロッテ—現代(ヒョンデ)—新世界(シンセゲ)など、いわゆるデパート業界の「ビッグ3」と比べて競争力が大きく落ちるというのが流通業界の評価だった。
しかし、5月に京畿道平沢(ピョンテク)店(09年開場予定)を着工しており、首都圏西南部のコア商圏の一つである三星(サムスン)プラザ盆唐(プンダン)店を買収することにし、跳躍の足場を築くようになった。
愛敬グループは「今後5年以内に店鋪を7店に増やし、デパート業界の『ビッグ4』に上がる」と抱負を明らかにした。また、グループ側は「今回の買収で流通部門の売り上げ1兆ウォンを超えるようになる」とし「持続的な成長動力とともにデパート部門の競争力も備えるようになった」と話した。
しかし、愛敬が乗り越えなければならない峠は少なくない。
三星プラザ社員の100%雇用継承と給与および福利の現行水準の保障を約束したことは大きな負担だ。業界では愛敬グループ流通部門の社員より、三星プラザ社員の給与が10%程度も高いことが確認された。
給与体系をどのような形で調整しようと、愛敬または三星プラザ社員らの反発が不可避だ。
なおかつ、ロッテ—現代—新世界など「ビッグ3」の牽制を乗り越えることも課題だ。
●「三星グループ、構造調整レベルで整理した」
三星物産が三星プラザを愛敬に渡すことにし、三星グループは1994年に流通業進出を公式宣言してから12年目にして完全に撤退するようになった。
最後に残った三星テスコのホームプラスの持ち分11%も来年中に5%を売却し、年次的に交渉して処分することに英国のテスコと合意したことが確認された。
西江(ソガン)大学のイム・ヨンギュン(経営学)教授は「三星物産の流通部門が他の系列会社に比べて競争力が劣り、明らかな未来成長動力を備えることができず、三星グループが構造調整レベルで整理した」と分析した。
ウリ投資証券のパク・ジン研究員は「流通業の場合、立地の良い所に多くの店鋪を確保することが成敗を分けるが、三星は通貨危機後、消極的な投資に一貫し、店鋪をむしろ減らすなど競争力を備えることができなかった」と話した。
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