会社員の崔(チェ・34)某氏は7月、1L当たり1499ウォンでガソリンを販売するガソリンスタンドで、4万ウォン分を注油した。崔氏が入れたガソリン量は26.68L。崔氏は1L当たり40ウォンが割り引きされるという精油会社の提携クレジットカードで代金を決済した。数日後、崔氏は当日の注油金額から1044ウォンが割り引きされたというカード明細書を受け取った。
崔氏はこの事を真剣に受け止めなかったが、実は26.68Lを注油し、L当たり40ウォンずつ割り引きされれば、割り引き金額が1067ウォンの計算になる。崔氏も知らないうちに23ウォンの損をしたわけだ。
どうしてこのようなことが起きたのだろうか。このカード会社は崔氏が実際に購入したガソリンスタンドの販売価格ではなく、精油会社がカード会社に知らせた「告示消費者価格(基準価格)」でガソリン量を計算したからだ。
当時、この精油会社がカード会社に知らせた告示価格は1L当たり1532ウォン。このため、崔氏が購入したガソリンは26.68Lではなく、26.11Lで計算された。すなわち、26.11Lを1L当たり40ウォンずつ割り引きして1044ウォンになったわけだ。
これとは反対に、もし精油会社がカード会社に提示した価格が実際の販売価格より低かったら崔氏はもっと割り引きを受けることができた。しかし、実際にこのようなことは少ない。
昨年、韓国石油公社が集計した全国ガソリンスタンドの平均ガソリン販売価格は1L当たり1432.25ウォンだったが、精油会社がカード会社に知らせた価格平均は1L当たり1449.25ウォンだ。基準価格のほうが実際の販売価格より17ウォン高かった。
精油会社別でも、SK(株)を除くGSカルテックス、現代(ヒョンデ)オイルバンク、Sオイルの告示価格が実際の販売価格より高かった。
石油公社が集計した昨年のGSカルテックスの平均販売価格は1L当たり1435.66ウォンだったが、カード会社に提示した平均告示価格は1466ウォンだった。現代オイルバンクとSオイルの平均販売価格はそれぞれ1422.89ウォンと1425.62ウォン。これら精油会社の平均告示価格はそれぞれ1460ウォンと1422ウォンだった。
精油会社とガソリンスタンドは告示価格を公開していない。カード会社も告示価格を公開しないまま、ホームページに「告示価格基準」だけで表記している。
ハンナラ党の陳寿姫(チン・スヒ)議員は26日、このような事実を明らかにし、「割り引き基準について正確な広告をしないカード会社とガソリンスタンドが、実際の割り引き金額より高い割り引き金額を提示し、消費者が被害を受けている」と主張した。
これに対して、精油業界の関係者は「カード会社で消費者が正確に何Lを注油したのか把握しにくいため、毎月平均販売価格を告示価格でカード会社に知らせている」とし、「この価格を公開すれば、一部のガソリンスタンドの販売価格に影響を及ぼす可能性があり、公開していない」と弁明した。
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