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金槿泰のウリ党、「戦略的保守」に舵切るか

金槿泰のウリ党、「戦略的保守」に舵切るか

Posted June. 12, 2006 03:46,   

「民主化勢力は、政権交代と政権継続ですでに補償を受けた」

「雇用を増やし、福祉の恩恵を増やすには、より高い経済成長が必要だ」

「これほどの惨敗ならば、政権を明け渡さなければならない」

与党ヨルリン・ウリ党の金槿泰(キム・グンテ)新議長が11日、ソウル永登浦(ヨンドゥンポ)の党本部で開かれた就任記者会見とその後の記者との昼食懇談会で語った発言の一部だ。

一見、野党ハンナラ党の主張と思わせるような破格的な発言を金議長が言った背景は何か、そして、今後ウリ党をどのように舵取るのかに注目が集まっている。

金議長は、「非常対策委員長は臨時議長になる」と定めた党規によって、04年1月のウリ党・党大会(実際の結党は03年11月)後、9番目の議長になった。

▲戦略的保守?〓金議長は同日、ウリ党の行事には必ず登場していた「改革」「民主平和」などの言葉は用いなかった。金議長は「一に庶民経済、二に庶民経済、三にも庶民経済だけを考える」と強調するなど、経済の話に多くの時間を割いた。

そして「もっと高い経済成長が必要だ」と言ったのも、福祉のためには成長が優先だという論理だった。

自身を含む「民主化勢力」や「既得権勢力」であるハンナラ党に対する評価も、注目を引いた。金議長は「民主化勢力は政権交代と政権継続ですでに補償を受け、ハンナラ党は政権を引き渡し審判を受けた」と述べた。10日の6月民主抗争19周年記念式では「民主化勢力ということを、もう勲章のように胸につけない」という発言もした。

これに対し、あるウリ党議員は「ウリ党は道徳性に対する補償を受け、ハンナラ党は過誤の対価を払ったのだから、結局、両党が同等な立場になったということだ。だから、ウリ党が奮起しなければならないという意味だ」と話した。

金議長は、ウリ党の地方選挙惨敗について、「威張って傲慢だったウリ党にとっては、自業自得だ。今回の選挙が中間評価の性格を帯びていることを考えると、責任内閣制だったら総辞職するレベルだ」と述べた。しかし、「政権を明け渡すほどではあるが、それもできず、またそうしてもいけない」と話した。

大統領選への意欲については、「大統領選のための卑怯な方法には使わない」と言った。しかし彼としては、非常対策委員会委員長という今回の党議長職が、大統領選に向けた最後のチャンスでもある。

左派と指摘される偏向したイメージから脱皮できなければ、大統領挑戦の機会を逃すという切迫感が、金議長に「発想の転換」を促進させたという分析もある。

▲不動産、雇用政策の方向は〓金議長は、ソウル市長候補として党内予備選挙に出た元現代(ヒョンデ)自動車社長の李啓安(イ・ゲアン)議員を秘書室長に任命した。李議員が「市場主義者」という点で、象徴するところが大きい。

金議長は同日、不動産・税制政策について、「現政府の政策基調と方向は正しい。しかし、必要ならば、選挙の過程で表れた一部国民の問題提起を傾聴し、討論する」と述べた。

これについて、ある側近議員は、「大統領府との関係を意識して慎重に述べたが、『一部修正』の方向に傍点が付けられた」と雰囲気を説明した。

ウリ党は12日、金議長の主宰で非常対策委員会を開いて、不動産・税制・雇用政策などを点検する企画団を構成する。



cij1999@donga.com tesomiom@donga.com