少年は韓国に来る前まで空から降る雪を見たことがない。7日、江原道平昌郡(カンウォンド・ピョンチャングン)の龍平(ヨンピョン)リゾートで少年は初めて雪を見て、雪の上を歩いて、スキーを楽しんだ。
普通の子供たちと違ってずいぶんと恥ずかしがる少年。ようやく彼の顔にほほ笑みが見えた。雪とスキーがとても不思議だったようだ。倒れる度に明るい笑顔を浮かべた。
少年の名前はマリク(11)。アフリカ西部のギニア湾沿岸の小さな国トーゴから来た。トーゴは2006年ドイツW杯本大会で韓国と初戦を戦う国だ。
マリクが韓国の地を踏んだのは「ドリームプログラム」のおかげだ。「ドリームプログラム」は2014年、平昌で開かれる冬季五輪招致戦に跳びこんだ江原道が、気候など自然環境によって冬季スポーツが発展できなかった国の青少年たちのために用意したイベントだ。今年で3回目を迎える今回のイベントにはトーゴ、セネガル、シリアなど30ヵ国から118人が参加した。
トーゴ出身らしくマリクは故郷でサッカー選手だ。夢もブラジルのサッカースター、ロナウドのような選手になること。
スポーツマンらしく、初めての滑りにしてはずいぶん上手だった。マリクは「すっごく楽しい。残る期間もっと熱心にスキーを学びたい」と話した。
マリクは17日までスキーを学んで世界の青少年たちと交流を行う。約8年後、韓国とトーゴがまたW杯本選で試合ができたら、マリクは代表選手の一人になっているかも知れない。マリクはあのとき、韓国を「初めて雪を楽しむようにしてくれた国」で憶えるだろう。
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