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デル、価格破壊のリーダー

Posted July. 12, 2005 03:15,   

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▲パソコンから全ての電子製品へ〓デルは新技術を取り入れた製品はあまり作らない。代わりに革新的な製品が普遍化し始めた市場に乗り出す。そして「デル効果」と呼ばれる価格競争を引き起こし、市場販売価格を引き下げる。韓国でもデル効果によって、ノート型パソコンと中小企業向けのサーバー価格が大幅に落ち込んだ。

三星(サムスン)電子とLG電子は、ノート型パソコン市場で「高価のプレミアム製品で勝負に出る」という方針を打ち出したものの、実際は、デルの低価格攻勢に押されてパソコンの値段を大幅に引き下げた。ここにきて、国内で売れるノート型パソコンの70%以上が100万ウォン以下という調査結果が出た。

これから激突する分野はデジタルテレビだ。デルは、米市場で30インチ液晶表示装置(LCD)テレビを1399ドル(約140万ウォン)で市販している。三星電子とLG電子の同級モデル(230万ウォン前後)の60%水準だ。まもなくこの製品が韓国市場にも登場するものと見られるため、デジタルテレビの価格破壊現象はさらに加速化する見通しだ。

▲R&Dの目的が違う〓金珍君(キム・ジングン)韓国デル社長は、「ほとんどのIT企業は消費者に未来に実現するすばらしい技術を誇るが、10の技術のうち1つを商品化するのも難しい。デルは新技術よりは、今すぐ安く買える製品を作る」と述べた。

このため、デルは研究開発(R&D)にそれほど投資しない。ライバル社のHPの04年R&D投資額は売上高の5%(35億ドル)に及んだが、デルは売上高の1%(4億6000万ドル)に過ぎない。

R&Dの目的も違う。大部分のIT企業は新しい技術と新製品の開発に金を使うが、デルはコスト削減に使う。その結果、HPとIBMは販売管理費がそれぞれ売上高の19%と30%だが、デルは10%を越えない。

デルは部品を買い入れる段階からコストを削減することで有名だ。一般にIT製品の部品価格は3ヵ月に平均10%ずつ下がる。デルは3ヵ月単位で数量のみを確定しておいて、価格は工場に入庫される瞬間に決める方式で購買価格を引き下げる。

▲デルの生産ノウハウ〓デルがパソコンを製造する過程はこうだ。消費者がデルのインターネットホームページでほしいパソコンを選んで支払いを済ませば、マレーシア工場は周辺の部品メーカーにこのパソコンの製造に必要な部品を注文する。部品は1時間以内に工場に届く。部品が届くと、1人の勤労者が独力でパソコンを最初から最後まで組み立てる。代わりに、作業時間を最大限短縮するため、部品はねじなしに組み立てられる「モジュール」の形で制作される。しかも、ねじの作業が必要な部分でも、時間を減らすため、ねじを規格化し、電動ドライバーは「3周半」だけ回すようにした。

このような作業の単純化を通じて、注文から制作、包装まで平均3時間で終る。部品工場も在庫工場もないため、固定費用の負担も大きく軽減される。最近は、組み立て注文生産方式を、プリンター、サーバー、デジタルテレビなどへ拡大して、ライバル会社を脅かしている。

金社長は、「注文・生産・流通などすべての部門で無駄なコストを省くのがデルの強みだ」と評した。



sanhkim@donga.com nirvana1@donga.com