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サメに噛まれた海女、釣りに来た警官らが救助

サメに噛まれた海女、釣りに来た警官らが救助

Posted June. 15, 2005 06:07,   

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13日、忠清南道泰安郡(テアングン)の沖合でサメに噛まれた海女の李(39)さんは、救助されると言う「天佑神助」がなかったなら、命を失うところだった。

仲間11人と一緒に船に乗って離れ島であるダン島にアワビを取りに来た李さんは、朴(49)さんと一緒に船の反対側の海辺で作業をしている途中、サメの襲撃を受けた。2人は辛うじて岩に身を避けたが、救護装備や通信装備が何もなく、助けを求めることができなかった。

いくら大声で叫んでも仲間たちまでには聞こえず、船に戻るためには泳がなければならなかったが、サメが待つ海に跳びこむことはできなかった。途方に暮れながらも、サメに足を噛まれた李さんは出血がひどくなり、だんだん気を失って行った。もう少し時間が経過したならば、命は危ないところだった。

その時、釣船が視野に入って来た。夜間勤務を終え、親睦会を兼ねた釣りをしに来たソウル冠岳(クァンアク)警察署冠岳山地区隊警察官15人が乗った船だった。

「最初は、海女さんが私たちに手で挨拶をしているのだと思いました。ところが…」

金泰完(キム・テワン、警監)地区隊長らは、船に向かって手を振っている海女さんたちの横を、そのまま通り過ぎようとしたが、変な感じがして近づいてみた。「仲間がサメに噛まれた」と言う叫び声が聞こえた。

しかし、島に船を近寄せるのは難しかった。水深の深い岩島で、波が荒いうえ、この日に限って霧が濃かった。

船長がちょっと躊躇していると、金隊長は人を助けるのが先だと思って、「船が壊れたら弁償するから、早く島につけろ」と叫んだ。

隊員の朴サンジン(37)警正とカン・ジョンソク(29)巡警が先に海に飛び降りた。海女の李さんはほとんど意識がなかった。1人は李さんの脇を支え、他の人が船を岩島を繋ぐ「人間鎖」の役目をして、やっと李さんを船に移した。

金隊長は無電機を利用して海洋警察に救助を要請した。この時が午後3時38分。李さんは左側の大腿部と膝の骨が見えるほどの重傷だった。

海警が来るまで待とうとしたが、現場に来て戻れば1時間以上かかりそうだった。結局、隊員たちが直接後送することにし、119救急隊にアンフン港に待機するように連絡した。

釣船は全速力で走り、午後4時頃、アンフン港に到着した。李さんは近くの病院に迅速に移され治療を受けた。

金隊長は、「親睦会ができなかったことは残念だが、1人の生命を助けることができたのだから、どんな行事よりも意義のある一日だった」と笑った。



jaykim@donga.com