天然記念物第53号であり、「国犬」として愛されてきた珍島犬(チンドケ)が最近、世界最高権威のペット団体である英国ケンネルクラブ(Kennel Club)に公式登録された。これで珍島犬はセパード、グレイハウンド、コリー、プードルなど世界的な名犬と肩を並べることができるようになった。
珍島犬の産室である全羅南道(チョンラナムド)珍島では高価で輸出することのできる道が開かれたと喜んでいる。また、血統保存と優秀品種生産のために珍島犬を体系的に管理する標準化作業にも拍車がかかっている。
▲名犬入りした珍島犬〓英国ケンネルクラブは米国ケンネルクラブ(AKC)、世界ペット連盟(FCI)などとともに世界3大登録機関で、1873年設立されて歴史が一番古い。英国王室の支援を受ける同クラブには、世界各国の犬196種が登録されている。
ケンネルクラブ側は、珍島郡が送った珍島犬が昨年子犬を6匹を生むや、遺伝子分析など固有品種の検査を経て、今回独立品種と認めた。これによって珍島犬は来年から「犬のオリンピック」と呼ばれるクラフツ・ドッグショー競争部門に参加することができるようになった。
珍島犬はまた7月にFCIに登録を控えている。現地の実体調査など承認手続きが終わり、7月5日アルゼンチンFCI総会での公式発表だけが残っている。
尹昌鎬(ユン・チャンホ)珍島犬試験研究所長は「全世界の174種が登録されていて、3大ペットクラブのうち、登録が一番難しいAKCは2008年の加入を目標にしている」と話した。
▲珍島犬の「経済学」〓珍島郡で飼育している珍島犬は4月末現在1万2882匹。このうち5998匹が天然記念物に登録され管理されている。残りは生後6ヵ月未満でまだ天然記念物の審査を受けてないか、審査で脱落した犬だ。
珍島郡全体の1万5800世帯のうち、5世帯に1世帯の割合で珍島犬を飼っている。
珍島で生まれた犬は生後6ヵ月になると、義務的に珍島犬公認審査員から頭、体形、しっぽ、歯など24種の項目にわたって審査を受ける。
珍島犬が外部に搬出される場合は二つ。生後3ヵ月以下か、審査で脱落すれば外地販売が可能だ。住民が珍島犬で年間稼ぐ収入は50億〜60億ウォン。価格は3ヵ月以下が20万〜70万ウォン、審査で脱落した犬は10万〜12万ウォンで売れている。
今度の英国ケンネルクラブの登録で、海外では1匹当たり1000〜2000ドルで売ることができるというのが珍島郡の説明。また、優秀品種を生産して国際的に認められる血統書を添付すれば、1万ドルまで上げることができるものと期待している。
▲血統管理がカギ〓珍島犬は生後3ヵ月以内の子犬が審査を経ずに外部に搬出され、ときどき血統是非が提起されてきた。
珍島郡がこのような是非を払拭させて、固有品種を選抜するために1998年から珍島犬標準化事業を行っている。
飼育中の珍島犬に誕生日、顔付、住所、合格点数など情報が盛り込まれた10個の数字の固有番号の電子チップ(長さ2mm)を首筋の皮下組職に移植して管理している。
珍島犬試験研究所の李啓雄(イ・ゲウン)獣医は、「今までは一種の出生申告書である犬籍証明書を発給したが、2008年から純種であることを確認することができる3代以上の家計図などが含まれた血統証明書を発給する計画」と話した。
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