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[社説]新法王ベネディクト16世「人類に祝福を」

[社説]新法王ベネディクト16世「人類に祝福を」

Posted April. 20, 2005 23:04,   

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ドイツ出身のヨーゼフ・ラツィンガー枢機卿が、カトリック教会第265代法王に選出された。法王は世界11億人のカトリック信者の首長だけでなく、60億の世界人類の精神的指導者という点で、これは神の選択であり世界の慶事である。新法王は、ベネディクト16世という名を選択した。「ベネディクト」は祝福を意味する。新法王の名のように、神の祝福と恩寵が世界に宿り、人類の共同愛と平和がさらに一歩前進することを切に望む。

法王は、その栄光ゆえに大変で孤独な地位だ。法王に選出された直後に法王を象徴する白い礼服に着替える部屋が「涙の部屋」と呼ばれるのも、そのような理由からだ。この点をよく認識している新法王は、選出された後、バチカンのサンピエトロ広場に集まった群衆を向かって、「神のぶどう畑で働くしがなく卑賎な下僕だ」として自らを蔑み、祈りを求めた。このような初心を守っていけば、「平和の使徒」とされた故ヨハネ・パウロ2世に劣らない尊敬と愛を受ける法王になるだろう。

ベネディクト16世は、法王庁の教理省長官として、約20年の間の前法王を補佐してきた「準備のできた法王」だ。同性愛、中絶、クローン人間に反対し、宗教多元主義と女性司祭序品にも否定的な態度を示してきた保守性向の正統主義者だ。しかし、教会内外から変化を望む声が高いだけに、賢明な選択と対処が期待される。

21世紀に選出された最初の法王であるベネディクト16世は、神がなぜ自分を選び、この時代に教会が苦しんでいる人類に何をすべきかを深く認識していると信じる。依然として解消されない文明及び宗教間の葛藤や貧困問題などに希望の光を投げかけることを期待する。