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[社説]国軍捕虜家族が勲章を返還する国

[社説]国軍捕虜家族が勲章を返還する国

Posted February. 01, 2005 22:43,   

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元韓国軍捕虜のハン・マンテク氏(72)の家族が一昨日大統領府を訪れ、政府がハン氏に授与した花郎武功勲章を返還した。昨年末、ハン氏が脱北後に中国公安に逮捕され、再び北朝鮮に送還されるまでの政府の無誠意に対する抗議と見られている。勲章は受け取った当事者と家族にとって名誉であり大切な物だ。正常な政府なら、そのような勲章を返還するハン氏家族に対して恥ずかしいと感じて当然である。

にもかかわらず、政府の関係省庁は、それぞれやるべきことはやったという態度だ。昨年末、ハン氏家族の通報を受けた国防部は、ハン氏が元国軍捕虜であることを外交通商部(外交部)にすぐに知らせ、外交部は同事実を中国外交部に直ちに伝えたと主張した。70才の老人が再び「死地」に連れて行かれるのは残念なことだが、責任を負うべきことはないため、すべきこともこれ以上ないという言葉のように聞こえる。

先週、中国政府からハン氏の北朝鮮送還事実を知らされた後の政府の対応も批判されて当然だ。政府がしたことは、在韓中国大使を呼んで遺憾を表明したことが全てだ。最小限北朝鮮に対して強く抗議し、ハン氏の送還を求める声明でも出すべきではなかったのか。こんなだから、国民はハン氏家族が勲章を返還するのも当然だと考えるのだ。

ハン氏の北朝鮮送還事件に対する政府の生ぬるい態度は、金東植(キム・ドンシク)牧師拉致事件に対する米国の対応と比較されるという点で、さらに国民を情けない気持ちにさせる。米上下院議員20人は最近、金牧師の身に関する「完全な説明」と解決を求める書簡を北朝鮮に送った。政府が米議員ほどの関心を持っていたなら、ハン氏が再び北朝鮮に送還されることはなかっただろう。

政府は今からでもハン氏の送還に乗り出さなければならない。ハン氏の事例がどのように帰結するか、約500人の国軍捕虜たちの家族が見ていることを認識すべきだ。ハン氏家族の訴えに背を向ければ、彼らはもはや政府を政府とは認めないだろう。