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崩れつつある司法の権威

Posted November. 14, 2004 23:14,   

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韓国社会で司法の権威が崩壊しつつある。政界による一連の「司法無視」の諸行為が、学習効果を通じて一般国民に広がり、裁判への不服や司法の不信にまでつながっている。こうした風潮は、単なる司法の危機を越えて、体制と国家の危機を招き得るとの点から、深刻に懸念されると専門家は指摘している。

12日午前、ソウル瑞草区(ソチョグ)瑞草洞ソウル高等裁判所第303号法廷。わいろ授受の疑いで逮捕・起訴された元公務員に裁判官が原審通り有罪を認め、控訴を棄却するや、被告は突然「私がなぜ有罪なんだ!」と大声で叫んだ。傍聴席に座っていた家族3、4人も「きちんと裁判をしろ」と裁判官にどなった。

同日、与党ヨルリン・ウリ党の李穆煕(イ・モクヒ)議員は、国会・対政府質問を通して、憲法裁判所の新行政首都建設特別法違憲決定について、「国民・国会の自由と権利をじゅうりんした司法クーデターだ」と非難した。ウリ党の一部議員らと与党を支持する各団体は、違憲決定以降、憲法裁を持続的に非難しつづけている。

一般の人々が法廷で大騒ぎを起こしたり、裁判官を非難したりするのは、いまやありふれたことのように思われている。ソウル高裁当局者は「先月初めから12日にわり、法廷での騒ぎで、警察が出動した事例は15件にのぼる」と話した。警察の出動は、法廷に配置された警衛の手ではとめられない場合になされる。

ソウル高裁当局者は「単なる抗議や侮辱まで合わせると、法廷での騒乱は毎日1、2件ずつ起きている」と話した。以前は、暴力組織がらみの事件や時局公安事件の裁判で時々見られた法廷騒乱が、いまでは政治家の裁判ではありふれたことになり、一般の刑事事件と民事、家事事件などにまで急速に広がっているとのこと。

これについて、檀国(タングック)大学法学部の文在完(ムン・ジェワン、憲法学)教授は「政界が政治的な利害や政略によって裁判所の判決を非難し、一般国民に『学習効果』を与えている」と指摘した。



woogija@donga.com