イラクのテロ組織が韓国籍船舶を攻撃するとの情報を入手した韓国政府は、ペルシャ湾に停泊中の韓国海運会社の船舶に「下船自制命令」を下すなど、対策作りに乗り出した。しかし、軍艦が護衛したり船舶を武装させることのほかには、テロを防ぐ方法は事実上ないものとされ、海運業界は緊張をみせている。
海洋水産部(海洋部)は11日、ペルシャ湾に停泊または運航中の韓国籍船舶9隻に警戒態勢を強化し、船員の下船は自制するよう、海運業界に指示したと伝えた。また、外交通商部(外交部)には△中東地域の韓国公館を通じて動向を把握し△韓国籍船舶が保護できるように各国との協力ルートを設けるよう要請した。
それとともに、該当国家の韓国公館が参考にできるように、7、8月の中東地域・船舶運航日程を外交部に通報する予定だ。海洋部の鄭象虎(チョン・サンホ)海運物流局長は「テロの脅威は具体的に現れてはいないが、すべての可能性に備えるようにした」とし「情報入手の段階であるため、中東地域を運航中のエネルギー運搬船に、運航中止などの措置を取ることは検討せずにいる」と説明した。
海洋部の対テロ総合状況室によると、同日現在、現代(ヒョンデ)商船とLGカルテックス、SK海運、汎洋(ボムヤン)商船の4社の船舶5隻が、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、イエメンの4ヵ国の港湾に停泊中であり、4隻はペルシャ湾を航行しているという。
停泊中の5隻のうち3隻は、原油・石油製品を運搬するタンカーであり、2隻は一般貨物を積むバルク船舶だ。また、6月末現在、中東地域の航路に投入されている船舶は計49隻で△タンカー30隻△液化天然ガス(LNG)船舶11隻△液化石油ガス(LPG)船舶2隻△コンテナ船舶6隻などだ。
朴容文(パク・ヨンムン)海運物流課長は「各商船には、小型船舶の『自爆テロ』などに対処する能力はない」とし「状況が急迫だと判断されれば、1991年の湾岸戦争当時、米艦隊が商船を護衛した前例などを参考にし、関連省庁とともに検討する考え」だと話した。
一方、海運業界は、船舶への保安・警戒態勢を強化しながらも、こうしたテロ関連情報の余波で、韓国船舶についての対外信頼度が落ち、経済的な被害を受けることもあるとし、懸念の意を示した。匿名を求めた海運会社関係者は「貨主らが不安感のため貨物を配分しなかったり、テロ関連情報のため保険料などが引き上げられれば、運送費の価格競争力が落ち、被害は避けられない」と話した。
車志完 cha@donga.com






