
金ヨンモ社長(51)は、1982年、3000万ウォンを投資して自分の名前をブランド名にしたパン屋をオープンした。20年経った現在「金ヨンモ製菓店」の資産価値は、30億ウォンに増えた。
14日午前10時に放送予定の、SBS「生放送・よく食べ健康に暮らす方法」の中の財テクコーナー「成功!10億報告書」では、製菓製パン界の成功神話として、金社長の製菓店運営の秘訣を紹介する。
金さんの幼年時代は恵まれなかった。両親の離婚により、叔母の家で貧しくも孤独な少年時代を過ごした。
パン屋のガラス窓越しに、艶やかに並べられたパンを眺めては「お腹一杯食べてみたい…」というのが念願だった。高校2年で学校を辞め、パン屋を転々としながら技術を身につけ、1982年ソウル瑞草洞(ソチョドン)に、わずか3人の職員だけで金ヨンモ製菓店をオープンした。現在は、直営のドゴク店を含め、職員が100人を数えるまでになった。
金社長が、成功のノウハウの第1に挙げているのは「健康パン」づくり。健康を重視する「ウェルビーング(Well—being)」ブームを見越して、7年間の試行錯誤の末、天然発酵パンを開発した。イーストではなく、乳酸菌を小麦粉に接種して長期間発酵させたこのパンは、食べてもお腹がもたれず、消費者の関心を集めた。金ヨンモ製菓店は、多品種小量生産体制を整え、200種あまりのパンやケーキ、アイスクリームを、毎日生産している。好みの異なる顧客の趣向に合せながら、種類別に小量生産を行う、一種の「オーダーメード型パン」である。造ってから3時間経ったものは、販売しないという。
また、共働きの家庭が増えている傾向を考慮して、創業初期の頃から早朝にパンの配達サービスを始めた。顧客は、パンを選んでレジの前で計算を待つ間、パンの製造過程を透明なガラス窓を通して見学することができる。顧客に、パンの品質に対する信頼感を与えるための気配りである。番組の制作担当者は「製菓店を立ち上げようとする人たちには、耳寄りな情報を盛り込んだ」と語った。
李珍暎 ecolee@donga.com






