国連・食料農業機構(FAO)が6日発表したところによると、昨年末から広がっているアジアの鳥インフルエンザウイルス(H5N1)が、ベトナムの豚から検出された。
豚の呼吸器の細胞は、鳥インフルエンザと人のインフルエンザのウイルス、いずれも受け入れる受容体を持っている。したがって、これは、同型ウイルスが、人間に感染するウイルスへと、変移を起こす可能性がさらに高まったことを意味する。アントン・ライナーFAOベトナム事務所長は「ハノイ付近地域にいる豚の鼻の標本を採取し、分析したところ、H5N1ウイルスが存在しているとの証拠を見つけた」と語った。
世界保健機関(WHO)は、万が一、こうした変種が現れれば、全世界で数百万人が命を失う可能性があるとし、警告の意を示している。国立保健院・李鍾求(イ・ジョング)伝染病管理部長は「豚から、同型ウイルスが検出されたならば、人と人の間で感染する変種が現れ得るとの証拠」と説明した。
一方、米カリフォルニア州のスクリブス研究所と英医学研究委員会が、科学専門誌「サイエンス」の最新号(6日発行)に発表したところによると、1918年、全世界で2000万人にのぼる死者を出したスペイン・インフルエンザが、鳥インフルエンザの変種ウイルスによるものであることを確認した。ベトナムでは、この日、鳥インフルエンザウイルスの感染者、2人がさらに死亡し、同型ウイルスの感染による死者が13人に増えた。
この日まで、アジアで同型ウイルスによって死亡した人は28人(疑似患者を含む)。
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