米国航空宇宙局(NASA)が4日、火星に着陸させたスピリッツ(Spirit)号は事実上「最初の火星探査ロボット」だ。1997年、NASAの火星着陸船、マーズ・パスファイダー号が探査ロボットであるソジャーナを火星の表面に降ろすのに成功したが、それは「試験用走行装置」に過ぎなかった、とBBCは評価した。
スピリッツは重さ173kg、高さ1.5m、長さ1.6m、幅2.3mのゴルフカートの大きさで、ソジャーナより重さは17倍、大きさは4倍に達する。ソジャーナはマーズ・パスファイダーの外に出てやっと20mほど進むのに止まったが、スピリッツはカメラ8台、顕微鏡、赤外線分析装備、ロボット腕などを取り揃えている。
スピリッツは一日に数十mの速力でグセフクレーター(GusevCrater)の中を歩き回りながら水の跡を見つけるのに力を注ぐ。グセフクレーターには湖の跡と見られる場所がある。火星軌道を回っている探査船が送ってきた写真を見ても、火星には河川や湖の枯渇した跡が残っている。
科学者たちは7万3000年前には火星と地球が近かったので、火星は今より遥かに暖かく、「生命の源泉」である水もあったはずだと推定する。
一方、スピリッツのツイン・ロボットであるオポチュニティ(Opportunity)は24日頃、グセフクレーターの反対側であるメリディアニプラナムに降りて鉱物調査活動を行う。これらツイン・ロボットの役目は、「過去に火星に生物の生存条件が揃っていたかどうかを地質学的に探査すること」と言える。NASAが今回の火星探査プロジェクトに使った費用は総額8億2000万ドルに達する。
NASAは1999年、マーズ・ポーラ・ランダーなど2回の火星探査船着陸に失敗した。去年12月には、ヨーロッパの火星探査船、ビーグル2号の着陸失敗を見て、気を揉んだあげく、この日、スピリッツを着陸させるのに成功した。
火星は地球と距離が遠く、気象と地形条件も確実に把握されていない。そのため、今まで30回も火星への接近が試みられたが、成功率は3分の1に過ぎなかった。また、着陸を試みたのも9件にいたるが、その中でも3件が成功しただけだ。3件の着陸成功は全部が米国の作品だ。
しかし、まだ現段階の技術では火星の「特定地点」を正確に決めて着陸船を安着させることはできない。今回、NASAもグセフクレーターの中の60×15kmほどの広い「地域」を目標に着陸を試みた。
米国は今後、26ヵ月ごとに1回ずつ火星探査船を送る計画だ。地球と火星の軌道が26カ月ごとに一度ずつ最も近くなるためだ。
權基太 kkt@donga.com






