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好調の輸出 足引っ張る内需・失業

Posted November. 23, 2003 22:49,   

「輸出は晴れ、内需は曇り」

輸出の好調で低迷している景気が少し回復の兆しをみせている。とはいえ、民間の消費が依然として冷え込んでいるうえ、失業率も上昇を続けており、景気回復を展望できない状況だ。

韓国開発研究院(KDI)は、23日まとめた「月間経済動向」の中で、米国や日本など主要輸出相手国の景気回復の影響により、韓国の輸出は大幅に増え、景気が下げ止まる様相を呈しているという見解を示した。KDIは「輸出の好調により生産と出荷が拡大したうえ、在庫の増加率が減り、将来的に景気が回復する可能性が高い」と説明している。

業種別には、半導体と情報技術(IT)が生産の増加をリードしている。半導体は9月の生産が前年同期比37.3%も増えた。ITも前年同期比8.6%生産が増加した。これにより、9月の製造業の平均稼働率は78.7%と、7月(73.7%)や8月(76.5%)をそれぞれ5ポイントと2.2ポイント上回った。

しかし、消費関連の諸指標は依然として低迷状態から抜け出せずにいる。9月の卸・小売販売が前年同月比3.0%減少した。特に内需向け消費財の出荷量は、前年同期より6.2%も減り、消費心理がまだ冷え込んでいることが分かった。

労働市場も低迷を続けているとKDIは分析している。季節的な要因を反映した季節調整失業率は10月に3.7%と、ここ26ヵ月で最も高い水準となった。

代表的な内需業種の建設業も先行指標の増加率が鈍化したり、減少率が高くなっている。9月の国内建設の受注は、前年同期比38.3%増加したが、7月(80.3%)や8月(44.2%)よりは増加率が低くなっている。中でも9月の建築許可面積は前年同月比31.5%も減り、建設景気の沈滞が本格化しているという分析も出ている。



宋眞洽 jinhup@donga.com