Go to contents

韓国、FTA締結の舞台で孤立

Posted September. 21, 2003 23:10,   

韓国が世界貿易の新しい流れである自由貿易協定(FTA)締結の舞台で孤立する危機に瀕している。

21日、外交通商部(外交部)によると、韓国初のFTA締結の相手であるチリは今月中に予定されている韓国とチリ間のFTA法案の上院票決を10月に延期した。

外交部の当局者は「韓国国会が韓国とチリ間のFTA批准を漂流させていて、チリが反発している」ことを明らかにした。

初のFTA締結の延期に△韓国の信頼度の失墜△韓国輸出競争力の弱体化△他の国とのFTA締結のジレンマなどの問題点が表れるものとみられる。

▲FTA、世界貿易の流れ〓締結当該国間の無関税などを主な内容とするFTAは最近締結件数が急増して、世界貿易の大きな流れとなっている。1947年に関税及び貿易に関する一般協定(GATT)が始まってから、世界貿易機関(WTO)体制スタート直前の94年まで、47年間FTA(関税同盟を含む)締結の件数は125件だった。引き続き95年から今年までの9年間は130件に急増しており、締結手続きを踏んでいるFTAも70件を上回っている。

14日、メキシコ・カンクンで閉幕した第5次WTO閣僚会議が決裂するや、世界各国は多国間交渉であるドーハ開発アジェンダ(DDA)の代わりに2国間協定であるFTA締結を急いでいる。02年11月、アジア初のFTAである日本とシンガポール間のFTAが発効したのに続き、中国、インド、日本、東南アジア諸国連合(ASEAN)などがFTAを締結するか、締結に関する基本枠組みに合意した。

貿易研究所は21日「アジア主要国のFTA推進動向」と題した報告書で、推進中のFTAが発効すれば、ASEANのFTA輸出比重が22.8%から31.3%へ、タイは20.9%から29.2%へと高まるものと分析している。

▲韓国信頼度の失墜〓産業資源部の金昌圭(キム・チャンギュ)国際協力企画団長は「韓国とチリ間のFTA延期によって、FTA締結対象国である韓国の信頼度が低下している」ことを明らかにした。対外経済研究院(KIEP)の崔洛均(チェ・ナクギュン)先任研究委員は「最近、メキシコが韓国が提案した韓国とメキシコ間のFTA締結を断ったのは韓国の信頼度の失墜など否定的認識に基づいている」と分析した。

外交部の多者通商協力課の金永俊(キム・ヨンジュン)外務官も「国内の利害関係にとらわれ、韓国とチリはもちろん、日本、シンガポール、メキシコなどとのFTA締結の推進に困難を来している」と語った。

チリ上院議長は最近、チリのある日刊紙とのインタビューで「韓国国会が韓国とチリ間のFTA法案の処理に誠意ある姿を示さなければならない」と指摘している。

▲韓国の輸出競争力の弱体化〓国際FTA締結の舞台で韓国の孤立は輸出競争力の弱体化につながる。FTAを締結した国は相手国に輸出する際、無関税などの恩恵を受ける。このために韓国企業は相対的に不利益を受けるしかない。チリで韓国自動車の市場シェアは去年1〜4月20.2%に達したが、今年同期間13.8%に落ち込んだ。携帯電話の輸出も同様である。

それは、チリが欧州連合(EU)、アルゼンチン、パラグアイ、ブラジル、ウルグアイなどとFTAを発効させ、これらの国から自動車、携帯電話などを大量に輸入しからだ。

外交部は02年の世界貿易で、FTA締結国間の貿易比重は43%だったが、05年55%に増えるものとみている。チョン・ジェファ貿易研究所FTAチーム長は「FTA国家間の貿易が増えるほど、韓国は輸出市場と競争力を失うことになる」と憂慮している。



libra@donga.com hcs@donga.com