
「太極(テグク)女戦士」ファン・インソン(27、INIスチール)がやりとげた。
日本の波状攻勢をかろうじて封じ込めながら、逆襲のチャンスをうかがっていた前半17分。ソン・ジュヒが中盤の左から上げたセンタリングが、日本守備に当たってこぼれたのをファン・インソンが雷のように飛びかかって右足で強烈なシュートを放ち、ゴールネットを割った。
日本との14回も戦った国際Aマッチの末、初勝利を挙げた大事な決勝ゴール。そして韓国女子サッカーを初のワールドカップ(W杯)本大会出場に導いた貴重なゴールだった。
21日、タイのバンコクで行われた第14回アジアサッカー選手権3位決定戦。韓国は絶対劣勢という専門家の予想を覆して日本を1—0で破って勝利し、9月に米国で行われるW杯出場権を勝ち取った。そしてその主役は、160cm、50kgの小柄なファン・インソンだった。
ファン・インソンにとって、このゴールは特別な意味を持つ。「女がサッカーをやるとは何だ」と言いながらも、還暦が過ぎてまで清掃作業員として働きながら世話をしてくれたお母さん(カン・ヨンエさん、64)に捧げる恩返しのゴールだ。
ファン・インソンは「この嬉しいニュースを母に一番先に伝えたいです。W杯で良い成績を出して、母を喜ばせたいです」と話した。
ファン・インソンはゴールゲッターではない。中央MFとして攻撃と守備をこなしつつ腰をしっかり守る役柄だ。しかし、今大会の北朝鮮戦でも、2—2の引き分けに導いた同点ゴールを決めるなど、決定的な瞬間には常に彼女がいた。今大会通産4ゴール。
ただグラウンドを走るのが好きでサッカーを始めたというファン・インソンは、1998年、韓国道路公社杯大会で得点賞と最優秀選手賞(MVP)に輝き、01年の同大会で再びMVPを獲得した。
韓国サッカーは、昨年の韓日W杯でベスト4入りの神話を成し遂げた。今度は女子サッカーの番だ。太極女戦士たちは、今夏米国でもう一度神話に挑戦する。2つの実業チームに大学チームも9つしかない劣悪な環境だが、選手の胸は熱い。ファン・インソンは「(国内のファンが)女子サッカーにもう少し関心を持ってくれれば、米国での突風もけっして夢ではない」と唇を噛んだ。
一方、北朝鮮は、決勝戦で延長後半終了直前、李グムスクのペナルティーキックがゴールにつながり、中国を2—1で下し、大会2連覇に成功した。これで、韓国と北朝鮮は並んでW杯出場権を獲得した。
梁鍾久 yjongk@donga.com






