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[オピニオン]作戦名

Posted March. 20, 2003 22:30,   

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大規模な軍事作戦にはいつももっともらしい名前が付けられる。1990年8月、イラクがクウェートを侵攻した時、米国は「砂漠の盾」という作戦名で出兵した。翌年1月、湾岸戦争が勃発した時、多国籍軍の作戦名は「砂漠の暴風」だった。米国は01年のアプガニスタン攻撃時には当初「無限正義」という作戦名を決めたが、すぐに「恒久的自由」に変えた。「無限正義」という表現がイスラム圏を刺激することを懸念したためだった。1998年の米国のイラク空襲時には「砂漠の狐」、01年の9・11テロ以来、米国が立てた本土守護作戦は「貴いイーグル」、去年の春、米国がアプガニスタンで行ったアル・カエダ残党掃討作戦は「アナコンダ」が作戦名だった。

◆作戦名の命名は第2次世界大戦以後、本格化された。1944年のノルマンディー上陸作戦の作戦名は「オーバー・ロード(大君主)」だった。元々は「ラウンド・ハンマー(丸いつち)」だったが、当時のウィンストン・チャーチル英首相がこういう名前に改名し、非常に満足したというエピソードがある。以前は機密だった作戦名が初めて公開されたのは、ダグラス・マッカーサー元帥が韓国戦争の時に立てた「キラー」作戦だった。昔は作戦名も軍事機密として公開されなかったが、最近は作戦の性格を集約的に表すことのできる語彙を捜すため、軍の幹部たちが頭を抱えるそうだ。

◆去年、英フィナンシャルタイムズ(FT)紙は、作戦名の寿命とこれに対する世論は、実際に作戦が成功するかどうかとは関係なく、命名に大いに左右されると報道した。同紙が選んだ最高の作戦名は「砂漠の暴風(デザート・ストーム)」と1999年のアルバニア難民救護配給活動に付けた「輝く希望(シャイニング・ホープ)」だった。両方ともリズムと韻律、修辞学表現が飛びぬけており、意味もはっきりしているというのが理由だった。しかし、作戦名だけ良いからと言って万事がうまく行くわけではもちろんない。戦争をする名分が弱ければ、いくら良い作戦名を付けても説得力を持つことができないのだ。

◆昨日開始された戦争の作戦名は「イラクの自由」と命名された。イラクのサダム・フセイン大統領の圧制からイラク人の自由を取り戻すという意味を強調して付けた名前だという。反面、米軍の戦争シナリオには「衝撃と恐怖」という耳にするだけでも怖い名前が付けられた。開戦序盤に数千発の精密誘導爆弾をイラクの軍事・通信施設に浴びせて、イラク軍の戦争意志を粉碎するという初戦撲殺の勢いが感じられる。作戦名だけ見ても、今度の戦争の結果は予測が付きそうだ。フセイン大統領が決死抗戦を叫びながら抵抗する間、何の罪の無く犠牲となる国民だけが可愛そうでならない。ローマ法王ヨハネパウロ2世の平和祈願は結局、虚しくもエコーで終わってしまうのだろうか。

宋文弘(ソン・ムンホン)論説委員 songmh@donga.com