盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は昨日、「平和と繁栄のための政策」と題する新しい対朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)政策を打ち出した。対話による解決などの4原則を適用して、韓半島の平和増進と共同繁栄を実現するという話だ。平和と繁栄は任期5年間、大統領が掲げてみるに値する目標だ。こうした政策が実現する日が訪れることを嫌う国民はいない。
しかし、現在の南北関係を考えれば、平和と繁栄はそう簡単に我々の手につかまりそうにない、新しい大統領が就任の辞で示した、数多い「希望項目」の一つにならないか心配になる。金大中(キム・デジュン)前大統領の太陽政策を受け継ぐとの立場を明らかにした盧大統領が、対北政策について大きな変化はないだろう、と半ば信じ半ば疑う国民も多い。
盧大統領の「平和と繁栄のための政策」が、大多数の国民の支持を得て実現味を帯びるカードにするためには、いくつか前提条件が伴う。まず、南北関係に対する冷静な評価と反省が急務だ。これまでの南北首脳会談などの大きい成果にもかかわらず、前政権の対北政策に対してどうして「一方的支援」や「振り回される」などの批判が激しかったのかを分析して、過ちを繰り返してはならない。対北秘密送金問題など対北支援に対する真相解明と不信解消も急ぐべきだ。
最も重要なことは、北朝鮮の変化が先行されなければならないという点だ。北朝鮮の核問題は、国連安全保障理事会が介入する国際的問題になった。こうした緊迫した状況で北朝鮮は先週、戦闘機で西海(ソヘ)北方境界線(NLL)を侵犯した。また、就任式の前日にはミサイル発射実験を行って、日本まで驚かせた。いくら卓越な政策を打ち出しても、韓国だけでは韓半島に平和と繁栄をもたらすことはできないという証拠だ。
盧大統領は就任の辞で「北朝鮮は核兵器を保有するか、それとも体制安全と経済支援の約束を取り付けるかを選択しなければならない」と強調した。それならば、最大の懸案である核問題から北朝鮮を国際社会が望む方向に変化するように誘導するのが重要だ。そうしてこそ、平和と繁栄に向けた盧大統領の足取りも軽くなるだろう。






