韓国経済の潜在成長率を7%に引き上げることができるだろうか。また、これを達成するために、政府が取り組むべきことは何なのか。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)次期大統領が20日、経済省庁の業務報告を受ける場で、「韓国経済の堅実な発展を果たすために、任期内で潜在成長率を7%まで引き上げる必要がある」と強調したことで、この問題に関心が集まっている。
多くの経済専門家たちは、「7%という数値にこだわる必要はないが、潜在成長率を高めるのは望ましい」という反応を示している。ある経済学者は、これまで成長より分配に執着しているように見えた盧次期大統領が、このほど成長の重要性を強調していることについて、「馬車(分配)が馬(成長)を引くことはできないという経済の現実を直視し始めている」と評価した。
大多数の経済専門家は、「企業の競争力強化を無視したまま、経済力集中を抑制するための政策だけでは、現在の5%の潜在成長率も実現が難しい。思い切った規制緩和を通じて、企業の競争力を高める一方、労働市場の柔軟性を図ることで、女性の経済活動参加を拡大しなければならない」と口を揃えている。
▲「7%の新成長」は実現可能なのか〓潜在成長率とは、「物価上昇を伴わずに達成できる成長率」を意味する。このため専門家は、潜在成長率は高ければ高いほど良いと説明している。
議論の対象は、潜在成長率を7%に押し上げられる可能性があるのかどうかだ。韓国開発研究院(KDI)は、今後5年間、韓国の潜在成長率を5%台に見込んでいる。ほかの民間研究機関も、大体KDIよりは楽観的な見通しを示しているが、5%台を上回っていない。しかし、厳しいけれども、努力によっては潜在成長率を6%台以上に引きあげることもできるという反論も根強い。
弘益(ホンイク)大学の朴元岩(パク・ウォンアム)経済学教授は、「シンガポールと台湾も、1人あたりの国民所得が現在の韓国と似たような水準だった時、6%以上の潜在成長を果たしている。韓国が潜在成長率を6%以上に引き上げる可能性はかなり高い」と分析した。
韓国金融研究院の朴在夏(パク・ジェハ)先任研究委員も、「先進国に比べて著しく低い生産性を高め、遊休労働力をうまく活用すれば、潜在成長率を5%台以上に押し上げることができる」と強調した。
▲7%台の成長率達成のためにはどうすれば良いのか〓専門家は、潜在成長率を引き上げるためには、労働と資本の量を増やしたり、経済の効率性を高めるしか方法がないと説明している。
KDIの鉠東徹(チョ・ドンチョル)先任研究委員は、「人口の高齢化と貯蓄率の落ち込み傾向を考慮すれば、労働と資本の量を増やすのは限界があるため、私有財産権を保障し能力に伴う補償を行うことで、経済効率を極大化しなければならない」と提案した。
弘益大学の金鍾奭(キム・ジョンソク)経済学教授は、「潜在成長率を高める方法については、専門家の間でほとんど異見がない。問題は、政権引き継ぎ委員会がこれまで打ち出した新政権の具体的な政策が、潜在成長率を高める方向とは相反していることだ」と指摘した。金教授は、「盧次期大統領の公約のうち、潜在成長率を高めるうえで最も現実性の高いのは、女性の経済活動参加の活性化だ。このためには、労働市場の柔軟性を確保しなければならない」と述べた。
同大学の朴元岩教授は、「労働の投入を増やし、技術革新を図るのは基本だ。市場経済の活性化という保守的な政策を基調に据えるほか、制限的に所得分配の改善と失業者の福祉に向けた進歩政策を並行して実施しなければならない」と主張した。また、△マクロ経済の不安要因に対する適切な対応△公共部門と労働市場の改革△女性の経済活動参加の活性化も潜在成長率向上のための必要条件として挙げた。
▲規制緩和は必要条件〓経済専門家が、潜在成長率を高める方策として、労働市場の柔軟化並みに強調するのが企業の規制緩和。
しかし、出資総額制限の強化や金融会社系列分離請求制の導入など、政権引き継ぎ委が進めている政策は規制緩和とは程遠い。政府は21日、盧次期大統領に報告した一部の規制緩和策も核心から外れているという見方が多い。
明知(ミョンジ)大学の趙東根(チョ・ドングン)経済学教授は、「経済には心理が大きく影響するため、規制緩和に乗り出すことで、企業しやすい環境を整えてこそ、潜在成長率が高められる」と述べた。また、「経済力の集中は、効率が極大化された結果としてもたらされる。経済力の集中を過度に規制するのは望ましくなく、政府は市場の独占と寡占の解消に取り組まなければならない」と付け加えた。
中央(チュンアン)大学の洪起澤(ホン・ギテク)経済学教授も、「国際通貨基金(IMF)の管理体制に置かれて以来、大企業の経営透明性は全般的に大幅に改善した。引き継ぎ委と政府が、一部『財閥』の問題点を理由に、大企業全体の競争力の足を引っ張るような政策を取ってはならない」と強調した。
千光巖 iam@donga.com






