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フランスの知性界、「新反動」論争激化

Posted December. 19, 2002 11:30,   

フランスの歴史学者が10月に発刊した著書が、フランスの知性界を議論の渦に巻き込んでいる。問題の本は、ダニエル・ランダンベール(写真)の「安定復帰への命令」。

議論の的になったのは「新反動に関する研究」という本の副題。ランダンベールは、この本で4〜6月のフランス大統領選挙と総選挙で、社会党と共産党など左派が滅びた後、フランスの知性界を率いてきた左派の有識者らが変節したとし、彼らを「新反動」に位置付けた。ランダンベールは「左派の有識者らは、一時金科玉条としてきた信念、つまり自由民主主義と道徳的な自由、人権と平等から目を背けた」と非難した。

本が発刊された後、フランスの知性界は議論で沸き立った。歴史学者のピエール・ノーラは、日刊紙のル・モンドを通じて、「荒唐無けいな本だ。この本は民主主義に対する批判を民主主義の敵に追い込んでいる」と厳しく批判した。

さまざまな新聞と雑誌を通じて、フランス有識者の反論が相次ぎ、とうとう先週、週刊誌レクスプレスには、ランダンベールの主張を「魔女狩り」と非難する長文の宣言文まで載せられた。「有識者は(左派政権の)犯罪と移民政策についての大衆の憂慮に対して、討論を行う権利がある。われわれをファシストに追い込もうとする試みは、猟奇的かつスターリン主義だ」という内容だった。「新反動論」がフランスの知性界を議論の渦に巻き込んだのは、前回の大統領選挙での左派の没落と極右派の飛躍など、フランス政治構図の変化と結びついている。

ランダンベールは、「私の本に対する暴力的な反応こそ、私の指摘が的を射たことを裏付けている」と主張している。一部では、左派の没落が、第2次世界大戦以降風びしたフランスの有識者社会の零落につながったと分析している。

しかし、ル・モンドがこの論争を1面のトップ記事として取り扱うなど、知性界の論争がマスコミの関心事になったのは、いまだフランス知性界の土壌が豊かであることを反映している。ル・モンドは最近の社説で、「この論争は、まだフランスで学問的な論争があるという点では美しいが、同時に有識者の組み分けという点では空しい」と述べた。



朴濟均 phark@donga.com