［オピニオン］同窓会

落ち葉に覆われた並木路に露になった裸木の初冬、あちこちで同窓会が開かれている。そんなに学校とは縁がなかった人も、少なくとも参加しなければならない同窓会が小・中・高校、大学と４つもある。男女共学の小学校の同窓会では半白髪のおばあちゃんになってしまった同期に会って、歳月の無情さを感じたりもする。流れる時間のこん跡は男子の同期よりも女子の同期の顔にもっと深いこん跡を残している。女子の同期らは同窓会を名残り惜しがるが、男子の同期らは多少損をした気分になるという。田舎育ちの、故郷の山や川を覚えている小学生の同期が集まると、しばらく心は故郷に戻り子ども時代の郷愁に浸ったりもする。

◆「男女１３歳、不同席」の旧学制にしたがって、中・高校の同窓会は男ばかりの集まりとなる。ソウルと地方の昔の名門高校の同窓会は、今は標準化によって若い人たちの姿が見られなくなったが、非常に政治色が強くなる。ＴＫ（大邱・慶北地方）からＰＫ（釜山・慶南地方）に、そしてＭＫ（木浦・光州）へと政権が変るたびに、ソウルのホテルで開かれる地方名門校の同窓会に参加してみると政界の風がどこからか吹き、どこへ行こうとしているのかたいてい予想がつく。現職高官が取り巻きを連れ歩きしては、政権が変ると枯れ葉のように落ちていった。政権交代時期と落ち葉の季節が重なって、今年の同窓会は場合によっては非常にすき間風が増えそうだ。

◆大学の同窓会は「全国区」だとしても、政治の面では中立の立場だ。韓国の政治風土では地縁・血縁といっしょに学縁が払しょくすべき「３悪」とされているが、政治に染まっていない先進国の同窓会は、母校の学生にためになる事業を多く行う。ハーバード大学は総長推薦委員会に必ず同窓生を参加させ、学校に貢献した同窓の子弟は、入学生の選抜で優遇される。米国のいくつかの名門大学の同窓会サイトに入ってみると、ゴルフ場で集まって夫婦同伴でゴルフを楽しみ、夕食の後カクテルを飲みながら踊っては別れる、同窓会の集まりが多く掲載されている。会費は約５０ドル。

◆激しい競争で心身ともに疲れきった人生という道で、学生時代をいっしょに送った友人と生涯友情を分かち合うのは暮らしの余裕であり、ロマンだ。だが、韓国では学縁に地縁という悪習が重なり、政治までも加勢して悪性腫ようとなっている。中央選挙管理委員会が大統領選挙期間中の同窓会を一切禁止すると発表しては、世論の反発で一歩譲り、大統領候補者などの政治家とその家族を招待すれば、選挙法違反としたようだ。この国の後進政治が汚染させたものが同窓会一つとばかりは言えないが。

黄鎬沢（ファン・ホテク）論説委員　hthwang@donga.com