釜山(プサン)アジア大会に参加する北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)選手団の第1陣159人が、昨日韓国入りした。単に釜山が開催した国際大会への参加とはいえ、このように多くの北朝鮮側の人員が一度に韓国の地を踏むことは、分断半世紀の間、初めてのことだ。このことだけでも「歴史的な意味」を持つと言えるだろう。
しかし大規模な北朝鮮選手団を迎える国民の心は、多少複雑にならざるを得ない。彼らを両手を広げて歓迎しながらも、一方では、これが果たして真の南北和平共存の産物なのかと疑いの念をぬぐえないためである。韓国の地ではためく人共旗(人民共和国旗)を眺める韓国国民の当惑も、そのような疑いの念によるものだろう。
北朝鮮をみつめる目には2つの相反する目が存在する。一つは、ひとつの民族でともに果たさなければならないという分断克服、統一指向の目であり、もう一つは、停戦の相手である「主敵」と見る目である。これまで、この矛盾した2つの価値が混在しかっ藤を生んだ主な責任は、北朝鮮側にある。
最近北朝鮮側は、非武装地帯を貫通する京義(キョンウィ)線と東海(トンへ)線の連結工事に乗り出すなど、注目に値する変化を見せている。新義州(シンウィジュ)を経済特区に指定したことも、北朝鮮が本格的な改革開放の道に進み出したという肯定的な合図と解釈される。しかし、信頼を得るにはまだ不十分である。北朝鮮側は、3カ月前に西海(ソヘ)砲撃戦で韓国のワールドカップの熱気に冷や水を浴びせた。また、予定されていた南北会談も、なにかにつけては一方的にご破算にし、「ねだって粘る」行動スタイルを繰り返した。北朝鮮に拉致された被害者の送還など、南北間の信頼回復にむけて根本的に解決しなければならない問題は、まだ一歩も進展できていない。米政府は依然として北朝鮮を疑っている。
韓国は、北朝鮮が今回のアジア大会でフェアプレーを行ない、それとともにこれまでの硬直した姿勢から脱皮して、韓国社会はもとより世界の信頼を取り戻す契機になることを期待する。北朝鮮側がそのような姿勢で努力する時、韓国国民は、真に暖かい拍手で北朝鮮選手を応援することだろう。






