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[人物]交通安全パトロール、東部火災の崔周弼さん

[人物]交通安全パトロール、東部火災の崔周弼さん

Posted June. 04, 2001 11:21,   

大手保険会社の東部(ドンブ)火災・補償支援チームの崔周弼(チェ・ジュピル、47・写真)相談室長が、全国各地を巡回し交通安全について講演をはじめて15年目になる。

最近も毎週3、4カ所の官公署と企業などで講演を行い、テレビやラジオ番組への出演、各種の交通関連行事を主管するなど、交通安全の実現に向けて忙しい日々を送っている。これまでに崔室長の講義を聴いた受講生だけでも数十万人にのぼる。また、ラジオとテレビなどを通じて講義を接した人まで含めれば、数百万人は軽く超えるだろう。

「交通の物知り辞典」と知られている崔室長の携帯電話は夜10−11時までに休む間がなく鳴り続けているが、一本の電話相談によって一件の大きい交通事故を減らせると思えば、疲れも忘れる。「ドライバーたちは、事故が起きると普通は保険で処理した後、すぐ忘れてしまう。しかし、自分の誤った運転習慣や誤った交通施設など、事故の原因についてまじめに分析しなければならない。ドライバーが自ら幅広い視野を持つように手助けするのが私の任務です」。

崔室長は保険会社に入社する前、運輸会社の整備技師と自動車整備教習所の講師として6年間あまり勤めていた。そのような背景から、崔室長の講義は車両自体の構造から保険関係、事故予防要領に至るまで具体的で幅広い知識を学べると評価されている。

崔室長がレベルの高い講義をするために投資する時間は毎日4−5時間。交通事故の判例集と統計資料などを参考にして分析した結果、交通事故の被害者たちと直接会って感じた惨たらしい心情などがそのまま講義に反映され、受講生たちの心に刻み込まれる。

崔室長は、「昨年、自動車を売った後、大衆交通だけを利用しているけど、常にタクシーの助手席やバスの運転席の後ろ席に座るようにしています」とし、「その場で運転手たちの習慣を分析し、どのような事故につながる可能性があるかをまめにメモしています」と述べた。

頭の中が全部「交通安全」のことばかりの崔室長は、これと関連するアイデアもいっぱい。95、97、99年の3回にわたって全国の東部火災の支店で開かれた「交通事故の写真展」は、他でもない崔室長のアイデア。このほか、いつか再び運転するものとみられる刑務所に収監された交通事故の加害者らを対象とする講義を決定したのも崔氏だった。

「私の講義を聴いた後、ある服役囚が自分の事例を同僚の服役囚らに直接聞かせたいと言いました。ドライバー同士で互いに忠告し、悟らせる雰囲気を作りたかったが、見事に成功しました」。

最近、崔室長が自分なりに誇りを持つようになったのは、毎年徐々に減っている交通事故の被害者数。2002年ワールドカップ大会を控えて各種交通キャンペーンが少しずつ成果を示す結果だと思うからだ。

「現在の韓国の交通文化は70年代の日本のレベルに過ぎない。日本は10年余りにわたって交通キャンペーンを実施し、現在は交通先進国になった。韓国はキャンペーンをはじめる時期に達しているのです。ワールドカップまであと1年しか残っていないが、国民が少しずつキャンペーン内容に注意を払ってくれれば、良い結果が出ると思います」。

毎日午後4時45分から5分間ラジオで放送される交通放送、「崔周弼の運転メモ」の録音のため、ラジオスタジオに入る崔室長の表情が明るい。



崔虎元 bestiger@donga.com