国際グループの財務チームのある職員は、昨年一年間、国税庁をはじめ公正取引委員会、金融監督院などの3つの政府機関から64日間の調査を受けた。今年の調査日数は昨年よりも増えるものと見られる。
一旦調査が始まると、日常的な業務は後回しになるのが普通である。財務、人事、企画などの核心部所の職員までが総動員され手伝わなければならない。
昨年の公式的な調査期間は2ヶ月ほどだったとはいえ、資料の取りまとめなどの下準備と後始末まで計算に入れると、実際の調査日数は120日間にの達したという。彼は「一年の3分の1を調査を受けることに費やしたため、資金調達や運用などの固有な業務には手もつけられないという実状だ。はじめから前面的に調査のみを担当する部所を別途に作ろうと提案したこともある」と打ち明けた。
最近は政府の全部所が競争的に企業調査権拡大を推進し、企業の投資意欲を萎縮させている。
今年の企業への調査は、上半期には疎かだったのが下半期に入って集中的に行なわれたことが特徴だ。6月、国税庁が定期法人税の調査とは別に三星・現代・LG・SKなどのビック4グループを相手にして株の移動に対する特別税務調査を行なっている。公正委は8月から不当なインサイド取引への調査に着手した。金融監督院は9月から財閥系列の金融機関に対して連携検査を行なっている。
財界がもっとも問題とする部分は、一つの機関が調査した内容を、ほとんど同じ時期に他の機関が調査に着手することと、複数の機関が同様の資料を要求すること。Aグループの役人は、「企業の立場では、国税庁も公正委も`政府'なのに、二度三度繰り返して調査を行なうことは理解できない。機関間の資料の協力や情報の共有さえ可能になれば企業の負担は半分以上に減るだろう」と不満を漏らした。
担当課長は、「調査支援に投入される役人や職員は企業の核心的な人力である。つまり、今のような無限競争時代に指揮部隊を武装解除させたことに等しい」と嘆じた。
株のインサイド取引と関連し、国税庁と公正委から同時調査を受けているBグループは、系列社が筆頭株主から手渡された株の買い入れ価格に対して、両機関が異る立場を取っているため混乱を経験したこともある。一件当たり数百ページに達する資料を複数機関に同時に提出するためにコピーすることは、デジタル政府時代には相応しくない古い慣行に過ぎないとの批判も聞かれる。
もう一つのグループは、ビッグ4グループへの国税庁の特別税務調査が迫った5月頃、出どころのわからない悪質な噂のため、ひどい目にあったことがある。‘税務調査の本当のターゲットはこのグループだ’との噂が広まったため、外国人の株主から事実の確認が後を絶たず、株価も急落した。
企業が不当なインサイド取引などを通じて不法行為をした場合は、徹底的な調査と共に厳しい処罰を受けるのは当たり前だが、同じ内容を複数機関が先を争って掘り起こすような調査権の乱用は企業のやる気を失わせることであると同時に是正すべきことだと財界は主張している。
全国経済人連合のある研究員は、「調査への着手事実が公表されると、市場では,‘何か大きな過ちを犯した’と決め込むため、企業の信用度が地に落ちると共に外資の誘致にも大きな打撃が生じる。したがって調査に着手する前に企業のリストと疑いの内容を事前に公表することは是正すべきだ」と主張した。
朴元在(パク・ウォンジェ)記者 parkwj@donga.com






