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趙明禄訪米、果たして何を残したか

Posted October. 12, 2000 16:36,   

北朝鮮と米国との間に新たな歴史が始まりつつある。

北朝鮮とアメリカ両国が趙明禄(ジョ・ミョンロク)国防委員会第1副委員長のアメリカ訪問によって、両国間の敵対関係を清算することに合意したのは南北関係の進展に続き、朝鮮半島の冷戦構図のもうひとつの軸にも大きな変化が始まりつつあることを意味する。

南北が6月、金大中(キム・デジュン)大統領と金正日(キム・ジョンイル)総書記の首脳会談を通して和解と協力を模索している中、過去半世紀の間、敵対関係にあった北・米関係が国交正常化の勢いに乗ったことにより朝鮮半島の安全と平和はより強固たるものになる見通しだ。従って北朝鮮の高位当局者としては初めてワシントンを訪問し、ビル・クリントン大統領、マドリン・オルブライト国務長官と会い、北ー米関係改善のための合意を引き出した趙副委員長の活動は、両国だけでなく、我々にも大きな影響をもたらすことになる。

趙副委員長が今回得た成果は、当初の予想を超えたものだった。彼の訪問自体に歴史的な意味を与えた金正日総書記と関係改善に向けて共に仕事をしたい、という意図を表明した事実が伝えられた。USAトゥデーの橋渡しとして、クリントン大統領が年内に訪北することまで実現するとすれば、北ー米関係の正常化はまさに時間の問題になるだろう。

オルブライト長官も11日、趙副委員長が招いた晩餐席上で「貴下がここにいる短い期間の間に我々がどんなにたくさんのことが出来るかと思うと嬉しい」と話した。

趙副委員長の訪米は北朝鮮側の提案によるものであるため、これは北朝鮮の緻密な対米外交が身を結んだと評価することが出来得る。人民軍次首の趙副委員長が10日、軍服を着てホワイトハウスに入り、クリントン大統領を面談したことが“多目的な布石”だったと分析されている。

対外的には北朝鮮軍部が金正日国防委員長の導いた変化と解放を支持していることを示唆する一方、対内的には軍部が対米関係で歴史的な突破口を作ったことを認識させる側面があるからだ。これは北朝鮮の変化に微温的な軍部をなだめる効果も念頭に置いた措置だったと言えよう。

これからオルブライト長官が北朝鮮を訪問することになれば、これまで金桂寛(キム・ゲグァン)外務副相とチャールズ・カートマン朝鮮半島平和会談特使の間で進められてきた北ー米会談はより高位チャンネルへと格上げされることが確実視されている。

このような一連の動きは、今年の9月にウイリアム・ペリー前対北政策調整官が提示した対北政策勧告案(ペリープロセス)がようやく軌道に乗ったことを意味する。ペリー前調整官は当時、重要懸案だった北朝鮮のミサイルテスト発射を猶予する代わり、韓国、アメリカ、日本が対北関係を改善することを勧告していた。

一方、趙副委員長の今回の訪北は、南北首脳会談の結果であることを明らかにし、アメリカも南北対話の重要性を幾度も強調したのは北ー米関係改善が北朝鮮のいわゆる“通美封南”政策を扇るだろうとの懸念を拭いさるものであった。

北・米両国が今回北朝鮮に対するテロ支援国解除とミサイル問題など、主な懸案をすべて解決することが出来なかったことは、両国が解決しなければならない懸案が容易なものではないことを表している。

しかし両国の関係改善に向かった矢は放たれた。来月、アメリカ大統領選挙の結果に関係なく、このような動きが続くものと見られる。