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金融「妥結」と医薬「混沌」

Posted July. 13, 2000 13:26,   

劇的に妥結した金融労組のストライキと、ますます混迷している医薬分業の紛争は、関係者の対応の仕方など様々な面で対照的だと言わざるを得ない。

いくつかの問題点はあるが、金融大乱を引き起こしそうだった金融労組のストライキが妥結する過程は、韓国社会の葛藤を解決する一つのモデルになったとも言えよう。社会各所で葛藤が拡大再生産され、疲労感があらわれていた韓国社会で、ともかく一つの葛藤が取り除かれたのである。

経済危機以降、度重なる国「調整の中で人員削減の不安にさらされていた金融労組が、国「調製の原則を再び受け入れ、政府金融機関の撤廃を約束した首相の訓令を引き出したことは高く評価すべきである。このような妥協にいたるまで、労政はお互いの意見の接点を求め、数日も徹夜で討論し、お互い譲り合い、顧客への不便を最小限にするため、最善をつくしたことも高く買うべきだ。

労政は少しずつ譲りながらも原則を守ることで、双方が勝つウィンウィンゲームのモデルをそれなりに作り出したのである。

しかし、金融とは反対に、医薬分業は依然として混沌としている。このままでは薬の誤まった乱用を防ぐための医薬分業は失敗に終わるかも知れないと懸念されている。

もちろん、永い歳月のなかで決ってしまった医療慣行を買えるのはたやすいことではない。しかも、医師と薬剤師の利害関係が合い、患者にも不便になる新たな制度は、医師、薬剤師、患者の有機的な協力体制にならなければ成功できないシステムである。

こういう事情であるにかかわらず、これを担当している保険福祉部はもっとも基礎的なことである、医師と薬剤師との葛藤調製を疎かにし、施行時期だけに執着しているように思われる。関連団体の反発がある度に、医薬分業案を改正する間、両団体から共に信頼を失い、調整迫ヘを失う状況にまで来たのである。

国会保健福祉小委員会は、医師、薬剤師団体の顔色をうかがうよりは、今からでも中心となり最初から両側の主張を再検討し、金融のような大妥協案をつくりあげるべきである。交渉の代浮ェ合意した決定が、たびたび覆されるのは、建前と本音が違う二重プレーをするためだろう。医薬政の3者が腹を割って正直に話しあえば、見解の差を解消できるはずだ。

数日間にわたり徹夜をしてでも今回の国会で、3者が完全に合意し、実践できる薬剤師法改正案を出すべきだ。