Go to contents

金正恩氏の娘・ジュエ氏に「嚮導」表現、初めて使用

金正恩氏の娘・ジュエ氏に「嚮導」表現、初めて使用

Posted March. 18, 2024 08:55,   

Updated March. 18, 2024 08:55

한국어

北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)総書記の娘・ジュエ氏について「先に立って案内する」という意味の「嚮導(きょうどう)」という表現を初めて使用した。これまで北朝鮮は、2022年11月に初めて姿を現したジュエ氏を、名前には言及せず「愛するお子さま」「尊いお子さま」と表現してきた。正恩氏を指す表現をジュエ氏に使用したことで、北朝鮮が後継者を念頭に置いた偶像化作業を本格化する可能性があるとみられている。

16日、朝鮮中央通信、労働新聞は、正恩氏とジュエ氏が前日、温室農場の竣工式と空輸部隊の訓練を視察したと報じた。メディアは同日、「嚮導者 金正恩」「党中央の嚮導」と共に「嚮導の偉大な方々」という複数形でも表現した。同メディアは、「嚮導の偉大な方々が党と政府、軍部の幹部たちと共にカンドン総合温室を視察された」と伝えた。

政府消息筋は、「後継者を暗示する表現を人民に段階的に露出させるものと思われる」とし、「今回の温室農場視察の写真の大半がジュエ氏が主人公であるかのような構図で演出された」と伝えた。情報当局も、これまでの公開行動と礼遇レベルなどを総合すると、現時点でジュエ氏が後継者として有力だと見ている。ジュエ氏は、党幹部がいる中、正恩氏の隣で双眼鏡を持ち、空輸部隊の訓練を視察した。

朝鮮中央テレビは16日、正恩氏とジュエ氏が先月、ロシアのプーチン大統領から贈られた「アウルス」に乗って温室工場に移動する様子を公開した。車には、北朝鮮が戦勝節と主張する休戦協定締結日(1953年7月27日)のナンバープレートが付いている。「ロシア版ロールスロイス」と呼ばれるアウルスは重量7トンに防弾ガラスや化学攻撃防衛システムなどを備えており、1台当たりの価格が1700億ウォンにのぼるという。高価な車の搬入は国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議違反だが、北朝鮮は最近、意図的にベンツ・マイバッハなど正恩氏の専用車両を公開している。


申圭鎭 newjin@donga.com