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北朝鮮「戦略巡航ミサイル発射訓練」、米トマホーク級の超低空飛行

北朝鮮「戦略巡航ミサイル発射訓練」、米トマホーク級の超低空飛行

Posted February. 01, 2024 08:06,   

Updated February. 01, 2024 08:06

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北朝鮮が30日に平安南道南浦(ピョンアンナムド・ナムポ)付近から西海(ソへ・黄海)に向けて発射した巡航ミサイルが、「ファサル2」であることが分かった。24、28日には新型巡航ミサイル(プルファサル3-31)を地上と潜水艦からそれぞれ発射実験したが、今回は開発が終わったファサル2を発射したのだ。北朝鮮の朝鮮中央通信は31日、ファサル2が地面に非常に接近して低く飛行する写真を公開した。高度が50メートルほどと推定される。韓国軍は、北朝鮮が今回の発射実験を通じて、米国のトマホーク、韓国軍の「玄武(ヒョンム)3」に匹敵する超低空飛行能力を実戦テストしたものと見ている。

北朝鮮メディアは同日、ファサル2の発射訓練を公開し、「今回の訓練が迅速反撃態勢を検閲し、戦略的攻撃能力を高めるのに寄与した」と明らかにした。具体的な飛行時間や距離は言及しなかった。韓国軍は少なくとも2時間以上、最大2千キロ飛行したものと推定している。軍当局者は、「2022年から開発・発射実験してきたファサル2がすでに実戦配備されたか、配備が迫っているとみられる」と話した。

トマホークは、最低30メートルの高度で地形地物に沿って飛行することができる。このように低く飛行すると、地上レーダーで探知が難しく、迎撃も容易ではない。トマホークは、全地球測位システム(GPS)や慣性航法装置(INS)、地形等高線照合方式(TERCOM)などを通じて標的の1~3メートル以内での超精密攻撃が可能だ。北朝鮮が今回発射したファサル2などの巡航ミサイルにも商用GPSや電子高度計などが装備され、高いレベルの精密攻撃が可能なのではないかと懸念されている。

韓国軍関係者は、「北朝鮮は、開戦初期を想定して、地上と海上のどこでも戦術核を搭載した巡航ミサイルを大量に発射し、韓国軍の対北朝鮮キルチェーン(先制攻撃)や韓国型ミサイル防衛システム(KAMD)を攻撃する訓練を行った」と強調した。F-35Aステルス機が配備された清州(チョンジュ)基地や慶尚北道星州(キョンサンプクト・ソンジュ)にある在韓米軍の高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)基地などを狙った攻撃訓練を行ったということだ。北朝鮮が1週間で3回も東海(トンへ・日本海)、西海(ソへ・黄海)に向けて巡航ミサイルを発射したのは、新たに開発した「プルファサル3-31」の性能点検が目的であると共に、多様な巡航ミサイルで韓国に対する最適な核精密攻撃能力を備えるための狙いもあるとみられる。


尹相虎 ysh1005@donga.com