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13年間「韓国最速の男」の金国栄、4度目のアジア大会で初メダル

13年間「韓国最速の男」の金国栄、4度目のアジア大会で初メダル

Posted October. 05, 2023 09:04,   

Updated October. 05, 2023 09:04


金国栄(キム・グクヨン=32)の道はいつも孤独だった。2010年に19歳で100メートルを10秒34で走り、31年間守られた徐末九(ソ・マルグ=1956~2015)の韓国記録を破った金国栄は、2017年に10秒07をマークするまで一人で韓国記録を4度も更新した。

しかし、金国栄が国際大会で初めてメダルを獲得した瞬間は一人ではなかった。金国栄は3日、杭州アジア大会陸上男子400mリレー決勝で、イ・ジョンテ(27)、イ・ジェソン(22)、コ・スンファン(26)とともに韓国記録(38秒74)に並んで銅メダルを獲得した。韓国がアジア大会の男子400mリレーでメダルを獲得したのは1986年ソウル大会の銅メダル以来37年ぶりのこと。

金国栄は2010年広州大会からアジア大会に出場してきたが、これまでメダルとは縁がなかった。2018年ジャカルタ・パレンバン大会200mで4位に入ったのが最高成績だった。金国栄は5月の代表選考会でふくらはぎをケガし、今大会では400mリレーだけに参加した。

今年8月からリレーチームに合流した金国栄は、今大会が初のアジア大会出場の後輩たちに「絶対にできるんだから」と自信を吹き込んだ。これまでリレーでアンカー(最終走者)や第三走者を務めてきた金国栄は、今回もアンカー役を頼まれた。しかし、「序盤から(順位が)下がってはいけない。僕は経験豊富なので、2走を走る」と話した。結局、第二走者として出場した金国栄は、同種目で金メダルを取った中国に引けを取らないペースで、3走のイ・ジェソンにバトンを渡した。

リレーの韓国代表チームが2014年の韓中日陸上対抗戦で今回と同じ38秒74をマークした時の第三走者がまさに金国栄だった。金国栄は、「コーナーを回るノウハウとバトンを受け取るタイミングをイ・ジェソンにすべて教えた。今年ずっと3走として走ったジェソンは『もう目を閉じてもコーナーを回れそうだ』と言うほどだ」と伝えた。

今大会を最後に代表を引退する予定の金国栄は、「晴れやかな気持ちで引退できそうだ。このメダルを皮切りに韓国がアジア大会の度に着実に短距離種目でメダルを取れることを願う」とし、「16年間代表として沢山のサポートを受けてきた。2026年アジア大会では400mリレーで金メダルを獲得できるよう、自分が持っているすべてのノウハウを後輩たちに伝えたい」と話した。


任寶美 bom@donga.com