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[社説]犯罪容疑議員の逮捕同意案を否決させた同業者意識、恥ずかしくないのか

[社説]犯罪容疑議員の逮捕同意案を否決させた同業者意識、恥ずかしくないのか

Posted September. 04, 2014 09:22,   

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与党セヌリ党の宋光浩(ソン・グァンホ)議員に対する逮捕同意案が昨日、国会本会議で否決された。無記名の自由投票なので、誰が賛成もしくは反対の票を入れたのかは知るすべがないが、223人が投票し、賛成73、反対118だったことから、158人のセヌリ党議員の相当数が反対票を入れたものと推測される。宋議員に対する逮捕同意案が国会に提出されれば、「原則に沿って処理する」との立場を示していたセヌリ党議員らが、匿名に隠れて身内をかばう醜態をさらけ出したものだ。

宋議員は、線路のレール締結装置を納入するAVTから請託とともに6500万ウォンの賄賂を受け取った容疑がかかけられている。検察は、宋議員に対して事前拘束令状を請求したが、逮捕同意案の否決で非拘束捜査は避けられなくなった。宋議員は本会議での投票開始前に行った身の上発言で無実を主張し、いかなる状況でも検察の捜査に誠実に応じる考えを明らかにした。宋議員の態度が同情を引き起こした可能性もある。

しかし、国会議員が汚職容疑で捜査を受けている上、検察が、これを裏付ける十分な証拠を確保しているのなら、いくら同僚議員のこととは言え温情的に処理してはならない。一般国民がこの程度の容疑なら拘束される事案なのに、国会議員だという理由で拘束を免れるのなら公平性を欠くものだ。

与野党は2012年の大統領選を控えて、我先にと国会議員の特権放棄をはじめ各種国会刷新案を打ち出した。その中には、憲法上の権利である不逮捕特権の放棄も入っていた。しかし、間もないうちにセヌリ党の鄭斗彦(チョン・ドゥオン)議員の逮捕同意案が本会議で否決され、特権放棄は空言となった。新政治民主連合は先月、自党所属の申渓輪(シン・ゲリュン)、金才允(キム・ジェユン)、辛学用(シン・ハグヨン)の3議員に対する検察の汚職捜査の際、予定になかった8月の臨時国会を招集し「防弾国会」を開いた。不逮捕特権の悪用と国会議員の特権を守ることには、与野党の区別がない。

セウォル号特別法の制定をめぐる与野党の対決で、機能不全状態の国会が長引いている。5月2日以降の4ヵ月間、国会で処理した法案は、たったの1件もない。国民生活と経済再生、国家大革新に必要な100あまりの法案については、まともな議論さえも行われていない。1日に通常国会が開会されたが、状況は何も変わらなかった。それでいて、同僚議員の逮捕同意案には「仁義」を果たす同業者意識を発揮した。汚職容疑の議員はかばわないと約束した金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表の責任が重い。