Go to contents

情熱失った韓国の20代、目立つ現実逃避現象

情熱失った韓国の20代、目立つ現実逃避現象

Posted April. 03, 2003 22:12,   

한국어

「就職に失敗し、自分が全く別人になったような気がします。資格試験を受けるのが怖く、はなはだしきはガールフレンドとも付き合う自信がなくなりました。時々、死にたい気持ちになったりもします」

韓国社会に「青年の危機(Quarterlife Crisis)」が広がりつつある。未来に対しての自信と覇気に満ちているべき20代の相当数が、自暴自棄になり失敗を恐れ、い縮している。

就職で挫折した若者はもちろん、苦労の末に就職した若者さえも、現実から逃避する手段として移民を夢見ている。また、これまでの挫折と失敗を1回の試験でひっくり返し「人生逆転」を図りたいとする若者らで、考試村(国家試験受験者たちが集まって勉強する街)が大繁盛している。

昨年10月、エンジニアリング会社を退職したチョ氏(24、女、ソウル江西区)は、どうするという当てもなしに韓国を離れたいと言っている。「韓国には、わたしの居場所がないように思える」というのが理由。

ソウル中区(チュング)の大手企業で電子ビジネス関連の仕事をしていた金氏(27)は、今月初め具体的な進路も決まらないまま辞表を提出した。2年間にわたって過労で倒れるくらい熱心に働いていたが、ある瞬間「なぜ毎日、このように追われているような生き方をしなければならないのか」というが懐疑に陥ったからだ。

20代の現実離れと迷いは、彼らが弱気になったのも原因だが、社会のシステムにもかなりの問題があるというのが大方の見方だ。

今年の初め、延世(ヨンセ)大学の発逹心理学研究室が調べてまとめた「韓国社会の世代集団とライフスタイル」によると、20代の成功志向性は既成世代と似ていたり、むしろさらに強いことが分かった。それに対し、失敗を認めない硬直した社会の雰囲気は、結局青年たちを落伍者にしたり、現実逃避に追い詰めているとの診断だ。

延世大の金弄柱(キム・ノンジュ)就業担当員は「20代の大半は、卒業した直後に就職できなければ落伍者になるとの考え方をしている」とし「特に経済難が深刻化し、就職の門がさらに狭くなるにしたがい、迷ったり現実から逃避しようとする20代の若者らが多くなりつつある」と話した。

統計庁が先月発表した2月の雇用動向によると、20〜29歳の青年失業率は8.5%で01年2月以来24カ月ぶりの最高値となっている。

また、東亜(トンア)日報が最近、成人1543人を対象に行ったアンケート調査によると、20代の回答者の59.8%が「できれば、移民を考えたい」としており、全体年齢層(40.7%)より移民をさらに望んでいることが分かった。



金善宇  sublime@donga.com tesomiom@donga.com