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北朝鮮が核魚雷まで…金正恩の「核妄想」を破る新たな連合作戦計画をより精巧に練らねば

北朝鮮が核魚雷まで…金正恩の「核妄想」を破る新たな連合作戦計画をより精巧に練らねば

Posted March. 25, 2023 08:39,   

Updated March. 25, 2023 08:39

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北朝鮮が、新たな核兵器「核無人水中攻撃艇」の実験に成功したと主張した。北朝鮮メディアは24日、「核無人水中攻撃艇が楕円や8の字形に進んで80~150メートルの深さで59時間潜航し、敵の港を仮想した目標地点に達して実験用弾頭部を水中爆発させた」と報じた。北朝鮮はまた、戦略巡航ミサイル4発を発射し、高度600メートルで空中爆発させたという。金正恩(キム・ジョンウン)総書記は、「敵に無制限の核戦争抑止能力を認識させなければならない」と述べた。哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没などで戦死した韓国将兵を称える「西海守護の日」に合わせて水中核攻撃の脅威を与えたのだ。

今回の水中核兵器爆発実験は、これまで北朝鮮が推進してきた核攻撃方式の多様化のまさに終着点と言えるだろう。北朝鮮が自ら「秘密兵器」と呼んだ水中核兵器は、海の中を密かに潜行し、水中爆発で巨大な放射能津波を引き起こすロシアの核魚雷「ポセイドン」を模倣したものとみられる。ロシアは最近、ウクライナの戦況が不利になると、ポセイドンを搭載した原子力潜水艦を出航させ、西側諸国に向けて核戦争も辞さないことを警告したことがある。

北朝鮮は長距離から短距離まで多種の弾道及び巡航ミサイル実験を行い、移動式発射台(TEL)や列車、潜水艦、貯水池、地下格納庫など発射装置と位置を多様化した。最近では打撃方式でも空中と水中の爆発まで披露した。その技術的完成度や実戦能力をあるがままに信じることはできないが、韓米の探知・迎撃を回避し、爆発力を誇示する武力示威で韓米を嘲弄する考えだ。

さらに、北朝鮮は韓米の大規模合同軍事演習「自由の盾(FS)」期間中にさらに変化に富んだ挑発を行った。北朝鮮はFS演習期間を前後して、近距離、短距離、長距離の弾道ミサイルや潜水艦発射巡航ミサイル(SLCM)、さらには核魚雷まで大胆な挑発を行った。韓半島に米国の戦略兵器が大量に展開したにもかかわらずだ。様々な核投発能力を備えている以上、恐れることはないという傲慢さが垣間見える。

しかし、核と在来式、ミサイル防衛(MD)能力を網羅した韓米の立体的な対応力から見ると、北朝鮮が唯一信じている核兵器は、脅迫と恐喝、最終的には自滅の手段でしかない。今回のFS演習は、韓米が既存の「作戦計画5015」に代わる新たな連合作戦を事実上初めて適用した演習といえる。北朝鮮の多彩な挑発は、北朝鮮の核監視や使用兆候の探知、挑発時の撃破など、シナリオ別の対応を盛り込んだ新たな作戦計画をより綿密に検証・補強する機会を提供したにすぎない。