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思母曲

Posted March. 18, 2023 08:17,   

Updated March. 18, 2023 08:17

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「あなたを思慕する」という古典的な告白における「思慕」と、思母曲の「思母」は異なる単語だ。思母曲は、ただの愛の歌ではなく、まさに「母」に限定して捧げる歌だ。母親を愛する人がいかに多かったのか、今では思母曲は一つの類型のように考えられる。思母曲というタイトルの詩だけを集めても、詩集が何冊も作れるほどだ。

最初に高麗歌謡「思母曲」が登場した時は、亡くなった母親への追悼曲ではなかった。しかし、今、思母曲といえば、たいていは母親が亡くなった後の懐かしさを含んでいる。だから、思母曲を読んだ後は、胸が締め付けられるように悲しくなるものだ。

しかし、じっと考えてみると、思母曲は悲しい詩だけではない。これは母親に愛された人だけが書くことができ、愛する母親を持った人だけが書くことができる祝福された詩だ。思母曲を書きながら胸を打ち、思母曲を読みながら涙を流す人には、きっと愛の時期があった。その人にはまだ愛の記憶が残っているということだ。

「ザ・グローリー」の主人公ムン・ドンウンのような人には、このような詩を読んでも思い出す人がいない。母親が生きていても私を守ってくれて、死んでも私を守ってくれるという言葉を信じられない人もきっと存在する。だから、思母曲が自分の話のようだと思うなら、喪失の悲しみよりも愛の感謝をまず考えるべきだ。