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「検察の公訴権乱用」判決を機に 捜査機関の悪弊断ち切るべきだ

「検察の公訴権乱用」判決を機に 捜査機関の悪弊断ち切るべきだ

Posted June. 29, 2026 08:37,   

Updated June. 29, 2026 08:37


この1週間、司法は検察と特別検察官(特検)の公訴権乱用を指摘し、公訴棄却判決を相次いで3件言い渡した。公訴棄却とは、検察の起訴手続きに瑕疵があるとして、裁判所が有罪・無罪を判断することなく審理を終える判決を指す。件数は3件にすぎないが、相次いだ公訴棄却判決の内容を詳しく見れば、その重みはこれまでとは異なる。

毎年約4千件言い渡される公訴棄却判決は、暴行罪や名誉毀損罪、交通事故処理特例法違反など、日常で頻繁に起きる「反意思不罰罪」の事件で下されるのが一般的だ。被害者が「被告の処罰を望まない」と意思表示すれば、裁判所は刑事訴訟法第327条に基づき公訴棄却判決を下す。刑事訴訟法第328条も、被告が死亡した場合などには公訴棄却決定を出せると定めているが、その件数は比較的少なく年間約1千件程度にとどまる。にもかかわらず、検察や特検などの捜査機関が今回の3件の公訴棄却判決に注目するのは、司法が異例にも検察の公訴権乱用に直接言及したり、特検の捜査対象を超えた「別件捜査」などを問題視したうえで下した判決だからだ。

2年2カ月前、李華泳(イ・ファヨン)元京畿道(キョンギド)平和副知事は、「サンバンウルグループの対北朝鮮送金事件の捜査当時、李在明(イ・ジェミョン)大統領に不利な供述を引き出すため、検事が検察庁でサーモンの刺し身と酒を提供した」として、国会聴聞会などでいわゆる「サーモン酒宴」疑惑を提起した。李華泳氏の偽証容疑を審理するため10日間開かれた水原(スウォン)地裁の国民参加裁判で、裁判所と陪審団は20日、「元副知事の供述は信用性に乏しく、事実とは認められない」として有罪と判断した。

一方、陪審団は同日、李華泳氏が北朝鮮への小麦粉支援などを指示したとする職権乱用罪についても全員一致で無罪評決を出した。しかし、裁判所の判断は異なった。検察はこれに先立ち、同じ事件で実務担当だった元京畿道平和協力局長のシン氏を2023年6月に先に起訴し、その起訴状で李華泳氏を共犯と記載していた。シン氏が昨年2月に一審有罪判決を受けると、検察はようやく李華泳氏を追加起訴した。裁判所は、このように公訴の範囲や時期を恣意的に決めた起訴自体が違法だとして公訴を棄却した。判決の報道資料には、「検察の起訴が公訴権乱用に当たると認定した初めての事例」と明記された。

李完揆(イ・ワンギュ)前法制処長が非常戒厳直後の三清洞(サムチョンドン)の安家での会合について、「親睦会だった」と偽証したとして内乱特検が起訴した事件でも、ソウル中央地裁は22日、「特検法上の捜査対象ではない」として公訴棄却判決を言い渡した。金建希(キム・ゴンヒ)特検が起訴した国土交通部書記官の収賄事件についても、一、二審に続き、大法院も24日、「特検法が付与した範囲を逸脱した起訴権行使だ」として公訴棄却を確定させた。

与野党は、李在明大統領の大庄洞(テジャンドン)事件などをめぐる「捏造起訴特検法」の処理をめぐり、激しい対立を予告している。しかし、今回相次いだ裁判所の公訴棄却判決は、政治が現行法体系を損なうような無理な手段を講じなくても、検察の公訴権乱用を司法が十分に是正できることを示す証左だ。新たに発足する公訴庁や重大犯罪捜査庁も、別件捜査や分割起訴といった検察の悪弊を断ち切ることこそが、真の検察改革の完成であることを忘れてはならない。