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燃油サーチャージ 航空券価格左右する見えない要因

燃油サーチャージ 航空券価格左右する見えない要因

Posted June. 27, 2026 08:46,   

Updated June. 27, 2026 08:46


夏の旅行シーズンを前に航空券価格への関心が高まる中、航空運賃を左右する見えない要因である「燃油サーチャージ」にも注目が集まっている。韓国の航空会社は、航空運賃に燃油サーチャージと諸税・料金(空港税など)を加えた、利用者が実際に支払う「総額運賃」を表示しなければならない。航空運賃が航空会社が乗客を目的地まで運ぶ対価として受け取る基本料金であるのに対し、燃油サーチャージ(Fuel Surcharge)は、航空燃料価格の上昇で増えた燃料費の一部を航空券価格に反映させる料金だ。航空燃料価格が上昇すれば運航コストも増加するため、その増加分の一部を利用者が負担する仕組みとなっている。

燃油サーチャージは、2カ月前の16日から前月15日までのシンガポール現物市場(MOPS)の航空燃料の平均価格を基に算定される。例えば、7月発券の航空券に適用される燃油サーチャージは、5月16日から6月15日までの平均航空燃料価格を基準に決まる。国内航空会社は航空燃料価格を1~33段階に区分し、毎月16日に翌月適用分の燃油サーチャージを公表する。MOPSの平均価格が1ガロン当たり150セントを超えると第1段階が適用され、470セントを超えると最高の第33段階となる。

燃油サーチャージの運用方式は国によって異なる。韓国や日本などアジア諸国では、主に航空運賃とは別に燃油サーチャージを徴収している。一方、米国や欧州では、多くの場合これを別項目として表示せず、「付加料金」などの名目で航空運賃に含めている。国際原油価格が上昇しても、利用者には別途燃油サーチャージがないように見えるが、実際には燃料費の上昇分が航空運賃に反映される仕組みだ。

燃油サーチャージは、1990年代後半に国際原油価格の変動が大きくなったことを受け、本格的に導入された。航空業界が燃料費負担を補うため、航空燃料価格と連動する燃油サーチャージ制度の導入を求めたためだ。これを受け政府は2003年に航空貨物部門で燃油サーチャージを初めて導入し、2005年には国際線旅客路線にも拡大した。当初は大陸別に燃油サーチャージを課していたが、2008年に1~33段階の制度を導入し、2017年には実際の飛行距離を基準とする距離比例制を適用した。現在は33段階制と距離比例方式を組み合わせた制度で運用されている。

燃油サーチャージが航空会社の利益最大化の手段として悪用された例もあった。2000年代に入り、世界の主要航空会社は、燃油サーチャージの導入時期や引き上げ幅を事前に協議した、いわゆる「燃油サーチャージカルテル事件」に関与した。大韓(テハン)航空とアシアナ航空をはじめ、世界15社がカルテル疑惑を受けた。韓国では2010年、公正取引委員会が、1999~2007年に燃油サーチャージ制度を新規導入または変更する過程でカルテルを結んだとして、大韓航空やアシアナ航空などに約1200億ウォンの課徴金を科した。

一方で、現行の燃油サーチャージ制度にも改善が必要だとの指摘が出ている。同じ距離を飛行しても航空機ごとに燃料消費量は大きく異なるため、機種や燃費などを反映した差別化が必要だという。今年5月に燃油サーチャージが最高の第33段階に達した後、航空業界では上限段階を拡大したり、さらに細分化したりすべきだとの意見も出た。一方、利用者からは、燃油サーチャージは2カ月前の航空燃料価格を基準に決まるため、原油価格の上昇時には素早く反映される一方、下落時には反映が遅いとの指摘もある。

国土交通部は2024年から、新たな燃油サーチャージ制度の導入に向けた研究を進めている。機種別の燃費差を反映した料金設定や段階区分の細分化、国際原油価格の変動をより迅速に反映する仕組みなどを検討している。


ピョン・ジョングク記者 bjk@donga.com