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三星、全業務にAI導入へ 「組織DNA」ごと変革

三星、全業務にAI導入へ 「組織DNA」ごと変革

Posted June. 10, 2026 08:38,   

Updated June. 10, 2026 08:38


三星(サムスン)の全系列会社が、働き方と組織文化を人工知能(AI)中心へ転換する「AI大転換」に乗り出す。三星電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長が今年の年頭メッセージで「組織のDNAを根本から変えなければならない」と話したことが、AI転換という形で具体化しつつあるとの評価が出ている。

●外部AIに門戸開く三星

三星は9日、全系列会社のあらゆる業務にAIを導入する内容のAI転換計画を発表した。最大の変化は、チャットGPTやジェミニ、クロードなど外部の生成AIサービスを全系列会社に正式導入することだ。三星は今月中に、ソフトウエアやマーケティング分野の生産性向上にとどまらず、開発、製造など全業務領域にこれらのサービスを適用する。

これまで三星は、情報流出への懸念などセキュリティ上の理由から外部AIの利用を制限し、自社AIモデル「三星ガウス」を活用してきた。しかし、ガウスに対する社内の評価は高くなく、一部社員は会社のパソコンで生成AIを利用できないため、業務内容を個人のスマートフォンへ移して作業し、再びパソコンへ移す形で業務を行ってきた。こうした状況を受け、三星は自社開発AIだけでなく、外部の優れたAIサービスを積極的に活用することが将来の競争力確保により重要だと判断し、利用制限を解除することにした。

業界では、三星がオープンAIの「チャットGPTエンタープライズ」など、利用者の入力データを自社モデルの学習に利用しない法人向けAIソリューションを採用するとみている。三星関係者は「別途のセキュリティが適用される企業間取引(B2B)契約を通じてAIサービスを導入する予定で、詳細事項を協議中だ」と説明した。

●集中教育後、CEOが自らAI統括

今後、三星の全系列会社の最高経営責任者(CEO)は、△開発、△調達、△製造、△物流、△マーケティング、△販売、△サービス、△経営支援――の8大業務領域にAIを適用し、経営革新を自ら主導しなければならない。

そのためにAI教育も並行して実施する。三星は全社長団約50人を対象としたAI集中教育「AI転換(AX)ブートキャンプ」を今月中に2日間、京畿道龍仁市(キョンギド・ヨンインシ)の三星人材開発院で開催する予定だ。三星が全社長団を対象にAI教育を実施するのは今回が初めてとなる。各社CEOはこの場で「AXビジョン」を宣言し、会社ごとのAI活用業務プロセス革新案も自ら発表しなければならない。その後、三星の役員約2300人も8月12日まで2泊3日のAI合宿教育を受ける。全社員を対象としたAI教育も年内に完了する計画だ。

三星がこのように全社的なAI転換に乗り出すのは、今回が新たな成長機会になり得ると判断しているためだ。三星は同日、「1990年代のデジタル転換という大きな変化に先んじて対応したことでグローバル企業へ飛躍できた」とし、「AI時代の機会を先取りし主導していく」と表明した。また、「今回のAI大転換は、三星が『AIネーティブ企業』へ飛躍する出発点になる」と強調した。

これまで韓国産業界の変化を主導してきた三星のAI転換方針は、外部AI導入をためらってきた他企業にも影響を与えるとみられる。KAIST経営大学の裵鍾太(ペ・ジョンテ)名誉教授は、「データ流出への懸念から外部AI利用を制限してきた韓国企業は多いが、海外ではすでに大半が活用している」とし、「三星が先に道を切り開き、その過程で生じる問題を補完していけば、他企業のAI転換にも役立つだろう」と語った。


イ・ミンア記者 omg@donga.com