
「その格好で巨済(コジェ)に行くの?市民に怒られるよ」
「巨済、ヤッホー!」
この短くて突拍子もないやり取りが最近、ユーチューブのアルゴリズムを席巻している。ガールズグループ「リセンヌ」のリーダー、ウォニが個人ユーチューブチャンネル「こんにちはウォニですよろしくお願いします」で、「ギャル」スタイルに変身した日本人メンバーのミナミに投げかけた冗談だ。慶尚南道(キョンサンナムド)巨済市出身のウォニによる方言混じりのツッコミと、ミナミの飄々とした切り返しが相まってショート動画で大きな話題を呼んだ。チャンネル登録者数は開設4カ月で76万人を突破し、リセンヌは巨済市の広報大使にも任命された。
リセンヌのメンバーは東亜(トンア)日報との書面インタビューで、「話題のアイドル」となった喜びを語った。ウォニは「『LOVE ATTACK』が再ヒットするのを見て変化を実感している」とし、「リセンヌを知っていただけていることが、今でもありがたく不思議な気持ちだ」と話した。ミナミは「イベントや行事の会場で喜んでくださる方が増えたのを見るたびに、少しずつ成長していると感じる」と語った。
●「巨済ミーム」で起きた「中小事務所アイドルの奇跡」
ウォニ、リブ、ミナミ、メイ、ジェナで構成されるリセンヌは、ザ・ミューズエンターテインメント所属のガールズグループで、2024年3月にデビューした。米バークリー音楽大学出身で、男性グループ「ハイブロウ」のメンバーだった歌手イ・ジュホン氏が代表を務めている。
最近、リセンヌを世間に強く印象付けたのは音楽番組ではなく自主制作コンテンツだった。気だるい「ギャルコンセプト」のミナミ、巨済方言で飾らない魅力を見せたウォニ、慶州(キョンジュ)方言で「新羅の姫」との愛称を得たジェナなど、多彩なキャラクターが相乗効果を生んだ。
約2週間前に公開された、ミナミとウォニが出演する「ギャルと巨済に来ました」動画は、9日現在のユーチューブ再生回数が640万回に迫っている。黒いトレーニングウエア姿のウォニが、自分を「トギョニの娘」と名乗りながら近所の住民と会話する場面や、ミナミが突然「パラパラダンス」を踊る場面などがショート動画を通じて拡散した。ウォニとジェナが慶尚道方言を使う動画2本も、いずれも再生回数400万回を超えた。
彼女たちの人気については、作られた設定ではなく自然体のキャラクターが力を発揮したとの評価が出ている。ウォニは「メンバーたちのお茶目な姿や温かい人間味を見ながら、こうした飾らない姿をもっと好きになっていただけるという確信があった」と語った。ミナミも「初めての撮影の日にいろいろな通訳モードを試したが、『ギャル口調』が自分にぴったりだと感じた」と話した。
ウォニの個人チャンネルは、お笑い芸人イ・ソンミン、ユ・ヨンウとの運転練習コンテンツがきっかけとなった。ウォニは「プレッシャーが大きく、公開前日まで悩んだが、リセンヌを少しでも多くの人に知ってもらいたいという思いで勇気を出した」と語った。
●楽曲も再ヒットした「逆転ストーリー」
「香りを音楽に溶け込ませる」をコンセプトにしたリセンヌの楽曲も再評価されている。2024年8月に発表した「LOVE ATTACK」は、9日午前0時時点でMelonトップ100の7位まで上昇するなど、主要音源チャートの上位圏に入った。「Runaway」「Deja Vu」「Pinball」などの楽曲にも関心が集まっている。
メンバーたちはリセンヌの魅力を「ギャップ」と表現した。ウォニは「それぞれの固有の香りが集まり、美しく調和したギャップの魅力を持つグループ」と語った。ジェナは「ステージでは幻想的で感動的、そしてかわいらしい音楽をお見せしてきたが、ユーチューブコンテンツでは自由で自然な魅力をお見せできたと思う」と話した。
まだウォニの個人チャンネルに登場していない2人のメンバーへの期待も高まっている。リブは「人間味あふれる、一番自然な姿をお見せしたい」と語った。メイは「先に出演したメンバーたちを見て、自分も良い姿を見せなければという心地よい責任感と期待が生まれた」と話した。
リセンヌは来月、リメークシングルを発表する予定だ。ジェナは「多くの方に親しまれている曲でありながら、『リセンヌがこんなコンセプトもやるの?』と思っていただけるような挑戦だ」とし、「わくわくしながら準備しているので、ぜひ期待してほしい」と語った。
サ・ジウォン記者 4g1@donga.com






