
ホルムズ海峡で4日に発生した韓国HMM所属の貨物船「ナム号」の爆発について、正体不明の飛行体2機による連続攻撃が原因だったとの韓国政府の調査結果が明らかになった。外部攻撃により、ナム号は左舷船尾の外板が幅5メートル、深さ7メートルまで損壊し、機関室の床面に穴が開いて火災も発生した。韓国大統領府は11日、「民間船舶への攻撃は容認できない」と強く非難した。さらに、専門的な調査を通じて攻撃の主体と機種を特定した上で、今後の対応措置も検討すると付け加えた。
ナム号を攻撃した主体を巡る政府の慎重姿勢にもかかわらず、大半の状況証拠はイラン側を指している。実際、韓国政府が今回の発表に先立ち、駐韓イラン大使を外交部に呼んで説明したこと自体、イラン側の関与に重きを置いていることを示している。これまでイランでは、メディア、軍当局、駐韓イラン大使館の説明が食い違っていた。イラン国営テレビは「海上規定に違反した韓国船舶を標的にした」と報じたが、駐韓イラン大使館はイラン軍の関与を否定した。
第1次調査の結果、韓国船舶を標的とした意図的な攻撃と判明した以上、攻撃主体と使用兵器を特定するための精密調査は不可欠だ。攻撃飛行体が自爆ドローンなのか巡航ミサイルなのか、さらに攻撃主体がイラン軍なのか革命防衛隊なのか、あるいは親イラン武装勢力なのかを見極める必要がある。言い逃れできない証拠に基づいてこそ外交的非難にも説得力が生まれ、再発防止など責任ある対応も求めることができる。
ただし、対応の水準は全ての状況を総合した戦略的判断のもとで決定されなければならない。調査結果に応じた原則的かつ比例的な対応を取りつつも、何より重要なのは、ナム号を含めホルムズ海峡で足止めされている韓国船舶26隻と韓国人船員160人の安全確保だ。イランは生存を懸けた戦争をしている。過度な措置は、韓国船舶をイランの無差別攻撃リスクにさらす結果を招きかねない。自国の船舶が攻撃を受けたフランスと中国も軍事的対応は自制している。
韓国政府は米・イラン戦争勃発後も駐イラン大使館を維持し、外交部長官の特使を派遣するなど、対イラン外交に力を注いできた。また、ホルムズ海峡の安全航行に向けた英仏主導の多国間協力構想に参加する一方、米国主導の海洋自由構想(MFC)への参加も慎重に検討してきた。イランとの水面下での交渉と韓米の同盟協力、国際社会と連帯した取り組みまで総力戦を展開し、この難題を解く均衡点を見いださなければならない。韓国外交はいま、本当の試験台に立たされている。






