
米国とイランが停戦に劇的に合意したにもかかわらず、イスラエルが親イラン武装組織ヒズボラの拠点であるレバノンへの攻撃を続けており、イスラエルのネタニヤフ首相の動向が停戦・終戦交渉の最大の焦点として浮上している。トランプ米大統領が「ネタニヤフ首相はレバノン攻撃を自制するだろう」と言及した中、イスラエルはヒズボラの無力化に向け、レバノン政府との直接交渉に着手する方針を明らかにした。しかし、ヒズボラの反発が予想され、交渉は難航が見込まれる。
9日(現地時間)、米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、米・イラン停戦初日の8日、イスラエルのレバノン空爆で少なくとも303人が死亡、1150人が負傷した。イランが停戦破棄の可能性まで示唆すると、トランプ氏はメディアとのインタビューで、ネタニヤフ氏に攻撃の自制を求めたとし、引き止めに乗り出した。
トランプ氏は9日、米NBCのインタビューで「イスラエルはレバノンでの作戦を縮小している」とし、「ビビ(ネタニヤフ氏の愛称)と電話で話し、(攻撃の)強度を下げることで合意した。われわれはより慎重かつ静かに動くべきだと思う」と語った。
当初、トランプ氏はレバノンも停戦対象に含めることに同意していたとされる。9日、米CBSが複数の外交筋を引用して報じたところによると、イランとパキスタン、イスラエルはレバノンを停戦対象に含める条件で一致していた。しかしトランプ氏はネタニヤフ氏との電話交渉後、レバノンは対象外とする方向に立場を突如変えた。
一方、ネタニヤフ氏は9日、ヒズボラへの攻撃継続を表明する一方、ヒズボラの武装解除に向けレバノン政府との直接交渉を開始すると宣言した。声明で「レバノン側からイスラエルとの直接交渉開始を求める要請が繰り返しあった」とし、「これを受け、内閣に対し可能な限り速やかに直接交渉を始めるよう指示した」と明らかにした。
イスラエルがレバノン政府と直接交渉に乗り出すのは、レバノン政府を公式に認めつつヒズボラの無力化を図る意図とみられる。ただ、両国間の交渉が円滑に進むかは不透明だ。
同紙は「ヒズボラが国家レベルでの武装解除要求を長年拒否してきたうえ、イスラエルの空爆に対抗して9日に攻撃を再開したことから、即時の外交的打開が実現する可能性は低い」と分析した。
キム・ハギョン記者 whatsup@donga.com






