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公訴庁・重捜庁法が成立 捜査統制の空白を埋める措置が伴うべきだ

公訴庁・重捜庁法が成立 捜査統制の空白を埋める措置が伴うべきだ

Posted March. 23, 2026 09:39,   

Updated March. 23, 2026 09:39


今年10月、検察庁の廃止後に新設される公訴庁と重大犯罪捜査庁(重捜庁)の設立根拠となる公訴庁法と重捜庁法が、それぞれ20日と22日、与党「共に民主党」の主導で国会を通過した。捜査と起訴を分離する検察改革の原則は、これら2法によって具体化され、検察庁は78年の歴史に幕を下ろすことになった。ただし、立法予告されていた与党・政府協議案が民主党の強硬派議員の最終段階での反発により大幅に修正され、捜査機関に対する検察の牽制機能が弱まったとの指摘も出ている。

今回の立法により、刑事司法体系は根本的な変化を迎える。検察は捜査開始権を失い、起訴と公訴維持のみを担う。標的捜査など過去の一部政治検察の誤った慣行が再び現れる可能性を構造的に遮断した形だ。検察の捜査機能を代替する重捜庁は、汚職、経済、内乱・外患など6類型の犯罪捜査を担当する。警察や高位公職者犯罪捜査処などと捜査対象が重複する場合、重捜庁が優先して捜査できる権限も付与された。

問題は、検察の捜査関与の可能性を完全に遮断すべきだとする民主党内の強硬派の主張が反映され、捜査機関の統制に関する条項が多数削除された点にある。当初案には、主要事件を担う重捜庁が捜査開始を公訴庁に通知し、必要に応じて公訴庁が立件を要請できる規定が盛り込まれていたが、最終的に削除された。捜査官と検察官の相互の意見提示・協力義務に関する条文も全面的に削られた。

検察による特別司法警察官吏(特司警)への指揮・監督権の廃止についても懸念がある。労働や保健などの分野で特司警業務を担う公務員は人事異動が頻繁で、経験3年未満が82%に達する。法的専門性が不足しており、検察の指揮が必要だとの声は内部にも多い。こうした状況で検察の指揮を全面的に排除すれば、捜査過程で手続き上の不備が生じ、司法処理に支障が出る恐れがある。さらに、機関長や自治体首長が特司警の捜査に影響力を及ぼす可能性も高まる。

捜査と起訴を分離しても、機関間の協力と牽制が機能するよう設計されなければ、事件が埋もれたり、不十分な起訴が行われたりして国民の被害につながる。与党強硬派は公訴庁検察官の補完捜査権についても全面廃止を主張しているが、今回の法案審議過程ではむしろ必要性が高まった面もある。今後、補完捜査権の可否を判断する刑事訴訟法改正の過程では、捜査統制の空白を最小化するという大原則の下で十分な検討が求められる。