
中国もメモリ半導体市場に挑戦状を突き付けている。中国最大のDRAMメーカー、長鑫存儲技術(CXMT)は、人工知能(AI)半導体のコア部品である高帯域幅メモリ(HBM)第4世代の量産体制を構築し、AI半導体の自立化に拍車をかけている。
半導体業界の推計によると、CXMTは今年、DRAMの生産能力を年間30万枚の水準に引き上げる計画だ。このうち20%に当たる約6万枚を第4世代HBM「HBM3」に割り当てるとされる。これまでHBM3を大量量産し供給できる企業は、韓国の三星電子(サムスン)、SKハイニックス、米マイクロンの3社に限られていた。
CXMTは米国の制裁で先端半導体装置の調達に苦戦しながらも独自の技術力を高め、HBM3の歩留まりを引き上げたと伝えられる。HBMは10ナノメートル(1ナノメートルは10億分の1メートル)前後またはそれ未満の微細工程で製造されるDRAMを多層に積み重ねて作る。ウエハーに微細回路を刻み込む露光装置や、DRAMを接続するシリコン貫通電極(TSV)のエッチング、DRAMに薄膜を形成する蒸着など、先端工程に対応した装置が必要だ。しかし制裁により先端装置を確保できない中国企業は、旧式装置を活用するか独自装置を開発してきた。
中国企業が製造したHBMは、性能や安定性の面で依然として市場を主導する韓国企業の技術力に及ばないとの見方が大勢だ。ただ、世界的な「HBMの品薄」現象で三星電子とSKハイニックス、米マイクロンの「ビッグ3」の生産量が需要に追いつかない中、CXMTのニッチ市場攻略が現実味を帯びてきた。市場調査会社ガートナーは報告書で、HBMの供給不足は少なくとも2027年まで続くと分析した。
CXMTはまず、ファーウェイのAIチップに搭載されるHBM3を供給する見通しだ。内需市場でファーウェイや百度など中国の巨大AI企業の需要を優先的に消化しながら、量産能力を段階的に拡大するとみられる。量産が続けば歩留まりが向上し、性能や安定性の面でも競争力を確保できるというのが中国半導体業界の青写真だ。
このため韓国のメモリ企業には、中国企業との技術格差を維持する課題が突き付けられている。CXMTは今年HBM3の量産に踏み出し、2023年にHBM3の量産を開始した韓国企業との差を3年に縮めた。これまで韓中間のHBM技術格差は約4年とみられてきた。韓国企業が今年、最新製品のHBM4(第6世代)を量産出荷するなど依然として差はあるが、旧世代製品に限ればその間隔は急速に縮まっている。
国内半導体業界の関係者は「HBMの品薄が解消されれば、価格競争力を備えた中国製品と直接競争せざるを得ない可能性がある」とし、「価格競争力を無視できるほどの技術力で勝負すべきだ」と述べた。
パク・ジョンミン記者 blick@donga.com






