
トランプ米大統領は28日、イラン近海に「別の艦隊」を投入すると予告した。原子力空母「USSエイブラハム・リンカーン」を中心とする空母打撃群をすでに中東に配備しているのに加え、追加派遣に言及し、イランへの圧力を強めた。
ロイター通信などによると、トランプ氏は同日、米アイオワ州クライブでの経済演説で、「まさに今、もう一つの美しい艦隊が、イランに向かって美しく航行している」とし、「彼ら(イラン)が我々と交渉することを望む」と述べた。トランプ氏は、昨年12月28日に始まり最近まで続いたイランの反政府デモに対する当局の強硬弾圧を巡り、軍事介入も検討してきた。デモは鎮圧され、サウジアラビアなど中東の同盟国の反対もあり、ひとまず介入には踏み切らなかったが、空母打撃群を含む大規模な海・空戦力を中東に配備し、圧力を維持している。
米国は、イランを念頭に置いた空中訓練計画も公表した。英紙ガーディアンなどによると、中東地域を管轄する米中央軍(CENTCOM)傘下の空軍戦闘司令部は27日、数日間にわたり即応態勢訓練を実施すると発表した。米国は空爆能力強化のため、F15E戦闘機12機を中東に派遣しており、今回の訓練で航空戦力の展開、分散、維持能力を点検する。中央軍は中東の友好国と合同訓練も行い、実戦対応力を高める方針だ。米海軍第5艦隊の本拠地であるバーレーンなどとは、ドローン迎撃・防衛訓練も実施する。
英紙フィナンシャル・タイムズは、イランが米国とイスラエルの軍事行動に備え、非常事態体制に入ったと報じた。イランのペゼシュキアン大統領は、戦争発生時にも必需品供給や政府機能を維持するための非常命令を発動。知事らに「権限を委譲し、司法や他機関と協議の上で自ら決定できるようにする」と述べた。中央政府の最高指導部が暗殺された場合でも、国家の意思決定権を地方に移し、国家機能を保つ狙いだと同紙は分析した。イランでは昨年6月、イスラエルや米国と交戦した「12日戦争」の際、軍の最高幹部ら数十人が殺害された。
イランは、米国とイスラエルの攻撃が始まれば、中東の米軍基地に報復すると宣言している。最高指導者のハメネイ師が狙われた場合、全面戦争に発展し、世界の海上原油輸送の約30%が通過するホルムズ海峡を封鎖する可能性も高い。サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)など、親米の周辺産油国の石油施設が攻撃対象となる恐れもある。
柳根亨 noel@donga.com






